大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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【馬虎】

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そそっかしい。いいかげんだ。ぞんざいである。うかつである。

人々は「馬虎」を「ぞんざい」であるとか「不注意」であるという意味で使っているが、この言葉の背景には、一つの血涙の事実があったのだ。

宋の時代の京城に一人の画家がいた。
作風は気ままで、人々は彼が何を追及しようとしているのか良く分からなかった。

あるとき一頭の虎の顔を描き終えた丁度そのとき、一人の客が馬を描いてくれと訪ねて来た。画家は、すかさず虎の顔に馬の身体を描き加えた。
客が「一体全体、これは馬かね?それとも虎かね?」と聞くと、「馬馬虎虎!」と答えた。

客が要らないといったので、画家は応接間に飾っておいた。
長男が「お父さん、これは何の絵なの?」と聞くと「これは虎だよ」と答えた。
次男が「お父さん、これは何の絵なの?」と聞くと「これは馬だよ」と答えた。

やがて、長男が狩りに出かけたとき、他人の馬を虎だと思いこんで射殺してしまった。画家は馬主に弁償しなければならなかった。
次男が外出したとき偶然虎と出会ったが、次男は馬だと思って乗馬のように背中に乗ろうとして、虎に食い殺されてしまった。
画家は悲痛に苦しみ、その絵を焼いて、一首の詩を書いて自分を責めた。

   馬虎図
   馬虎図
   馬に似てまた虎に似て
   長男は図のために馬を殺し
   次男は図のために虎に食い殺された
   粗末な家で焼いた馬虎図
   尊敬する諸君 私を真似るでない


この詩は、良い出来とは言えないが、この教訓は問題の本質に触れている、ここから、「馬虎」の言葉が言い伝えられている。

2007年10月26日追記:
「馬虎」の場合、「虎」の三声は間違いではないかとのコメントをいただきました。
手元の辞書で調べたところ、「馬虎」では「虎」は軽声で、「馬馬虎虎」では一声でした。
これまでの表示、「虎」が三声は誤りでしたので、お詫びして、軽声に訂正します。
ご指摘を頂いたXXXさん、ありがとうございました。(匿名なので名前を伏せます)
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消毒食器の有料化

中国人は、レストランで席に着くと、まず、ペーパーナプキンでコップやお皿を拭く人が多い。これは、店の衛生管理を信用していないからだ。ペーパーナプキンで拭ったところでどれほどの効果があるのかは疑問だが、一応満足するようだ。
時には、「総経理、ちゃんと拭かないとダメですよ」なんて、注意されることもある。

最近、大連の2流どころの中華料理店に行くと、写真のように、専門の会社で洗浄熱処理をして「消毒済み」と表示してパックになった食器を使っている店が増えてきた。
「この食器を使うと1元を徴収します」と印刷されている。
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さすがに1流どころは、自前の食器を使うし、衛生管理も売り物の一つだから、こんなものは使わないし、逆に屋台に近いような3流以下になると、衛生管理なんかコストの内に入っていないので、こんな食器は使わないだろう。それで、採用するのは2流どころということになるのだが。
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コップ、取り皿、茶碗、碗、スプーンがセットになっており、透明なフィルムで密封ラッピングされている。

日本料理では、食器も料理の一部とみなされ、食材に合った食器を選ぶのが料理人の腕だが、中国料理では、大皿でドンと出された物を、個々に取り分けて食べるので、食器はこのように画一化することが出来る。火鍋屋でも同じことだ。

ウェイトレスが、「この食器を使うと1元かかりますがよろしいですか?」と確認する。
見た目も清潔そうだし、1元くらいなら良いかと、オレなんかすぐにOKしていたのだが、ものの考え方は色々あるもので、「大連日報」にこんな記事が掲載されていたので紹介する。


大連日報、8月24日の記事より。
===
現在、消毒済みとして包装された食器が、中華レストランで使われ始めた。これは、専門の会社で洗浄消毒後、一人分の食器を透明な薄いフィルムでラッピングしたもので、お客さんは使用するたびに1元を支払うものである。 これに対して、一部の消費者から疑問の声が上がっている。

市民の郭さんが、本紙(大連日報)の記者に話してくれた。
数日前に、友人たちと西崗区のレストランに食事に行ったときのこと。
店に入って座ると、テーブルの上に消毒後ラッピングされた食器セットが、5人分並べられていた。ウェイトレスの説明によると、この食器を使用すると1元支払わなければならない。テーブルに8人が並んだら、8元かかることになる。郭さんは、苦笑いをこらえることが出来なかった。
「レストランは、本来、客に食器を提供するものでしょう、もし、いま食器が有料だと言うなら、今後テーブルや椅子、そしてトイレまで有料になるのですか?
更に言えば、レストランの食器って無料だったら洗浄や消毒をしないと言うことですか?」
と。

昨日、記者は友好街近くのレストランで、この種の透明フィルムで密封パックされた食器を目撃した。
フィルムの上には、「高温消毒、無菌包装、本食器使用の際は1元徴収」と印刷されていた。中には、茶碗、ガラスのコップ、碗、杓、取り皿の5点セットが入っている。
ウェイトレスの説明によれば、
「これは最近、専門の消毒会社が始めたもので、80%以上のお客さんがこの食器を使ってくれます。もし、お客さんが無料の食器を要求したら、ちゃんと提供します。この1元は消毒会社の費用であり、当レストランの費用ではありません」と。

この話が本当かどうか、レストランは中間利益を得ていないのか?
記者は、レストランの経営者に成りすまして、ある食器消毒会社に電話をかけてみた。
女性の営業マンが熱心に説明してくれた。
「当社の食器は、380℃で高温加熱消毒します。消毒した食器には1元と表示していますが、卸値は0.8元です。当然価格は相談の余地があります、会って相談しましょう」
一人の業界の人が帳簿を見せてくれた。
これによると、レストランでは一般に数名の皿洗いを雇用しており、毎日大量の洗剤、水、電気を使用していた。この食器を採用してから、仕入れ値は0.8元で、お客さんから1元を徴収するので、0.2元の差益が入ることになり、毎日300セット使うとすると、1ヶ月で1800元に上る。更に、皿洗いの給料と水、電気のコストが節約できる。
このように、単純な試算で、レストランは、当然食器の使用料を徴収することに熱心だ。

消毒済食器費用を顧客に負担させることについて、郭さんは疑問を呈している。
「レストランが、お客さんにきれいな食器を提供するのは当然の業務でしょう、どうしてこのような消毒食器の費用を顧客に転嫁するのですか?」

ここで、あなたは、レストランのこのような行為をどう思いますか?
多くの読者から、それぞれの観点や考え方を広く求めます。
これに関する連絡は、電話:82560617、E-Mail:mn2mn2mn2@163.comまで。

===
他にもこのような論調がたくさん見られますが、この食器の採用は増えているようです。
皆さんはどう思いますか?
オレは、1元で安心が買える(ペーパーナプキンで拭かなくても良い)なら、それも良きかな!と。

夜の管理委員会前

大連開発区管理委員会は、大連開発区の行政を司る官庁である。
重厚な庁舎は、昼はお役所としてのお堅い顔をみせるが、夜になると様子が一変する。
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庁舎前の広場は明るくライトアップされて、大音響のディスコミュージックが流され、音楽に合わせる様に、噴水が踊る。
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こんな雰囲気なので、デートコースとして、あるいは家族の団欒の場として、夜にも拘らず、結構多くの人が集まってくる。
ペアルックの若者も音楽を聴きながら、水のダンスを眺めていた。
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広場の明るいところでは、蹴羽根に興じる人たちがたくさんいた。
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目を転じると、遠く童牛嶺のUFO展望台が、レーザー光線を放って、存在感を主張している。
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昼の尊厳ある顔とは別物の、夜の憩いの顔を眺めに行ってみませんか?

今日は中秋節

今日は、旧暦の8月15日、日本で言うと、中秋の名月で、団子を食べる。と言うけれども、実際に団子を飾って食べる風習は、話だけになってきたようだが。

中国では、「中秋節」という、年間行事の大事な一日だ。
中秋節には、家族が揃って名月を見ながら団欒し、月餅を食べ、棗の実や葡萄を食べる。このような、まぁるいものを円満の象徴として食べるそうだ。
この日は、社員は早めに帰宅して、家族と共に過ごす。

中秋節と言えば、何と言っても月餅が欠かせない。
形態や大きさはいろいろあるが、例えばこんな箱に入っていて
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コンビニなんかでは、1個売りもしているし、スーパーの特設売り場には、月餅の箱が山積みになっており、月餅娘が販売を支援している。
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中身は、こんな形をしており、大きさはいろいろある。味は、伝統的なあんこ味、胡麻味の他、胡桃やアーモンドを入れたり、コーン味、チョコレート味、フルーツ味など各種増えており、また月餅は甘いものだったが、最近は甘さを抑えたものも人気だ。

企業では、社員に対して月餅を配布するところが多い。
ある大手企業では、自社のマークを刻した月餅を配布していた。新任の総経理が、費用はともかく注文したり、配布したりの手間が無駄だから、同じ金額を現金で社員に渡したらどうかと提案したところ、幹部社員から猛反対を食らったと言う話があった。
「会社のマークが刻印された立派な月餅を持ち帰らなければ、幹部社員として、家族への面子がなくなる」と言うのだ。

また、数年前までは、月餅セットの中に高価な茶器や、貴金属の置き物などを入れて、数千元、数万元という高額な「月餅」が話題になっていたが、今では、禁止されているようだ。と言うのも、このような意味もなく高価なセットは、主に役人に対する贈答(賄賂)に使われることが多いからなのだが。江戸時代の時代劇で、菓子折りの下に小判が仕込まれているの近い。
「うまそうな餅じゃ、越後屋! お主も悪よのう。」
「とんでもございません、お代官様!!」
てなもんですな。

タクシーを止める時

タクシーを止めるとき、一般的に日本人は、片手を斜め上方に上げる。

これに対して、中国人は、水平に差し出すか、やや下方に向ける人が多い。
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勿論、個人差があるので一概には言えないが、一般論としては、水平かやや下方に手を差し出す。
この写真では、ママが水平に手を差し出しているが、オレンジ色の服を着た子どもは、下に向けている。

この技も習得しておかないと、スパイとして中国人に化けたときにバレちゃうぞ。

【亡羊補牢】

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失敗を繰り返さないように事後の補強をするのに遅すぎることは無い。
と言うこと。

ある男が数匹の羊を飼っていた。
羊の檻が壊れていて抜け穴が出来ていた。
夜になって狼が抜け穴から忍び込み、1匹の羊をくわえて連れ去った。
隣人が彼に言った
「あんた、早く羊の檻を直して、抜け穴を塞いだ方がいいよ」
彼は言い返した
「へっ!羊はもう連れて行かれたんだ、今更直したって遅いさ」

翌日の朝、男は再び羊が一匹少なくなっているのを見つけた。
狼が又抜け穴を通って羊をくわえて行ったのだった。
男は最初に隣人の忠告を聞かなかったことをとても後悔した。
そして、すぐに抜け穴を塞ぎ、羊の檻の修理を済ませた。
こうして、彼の羊は、再び狼に連れ去られることはなかった。

【月】

勘違い中国語シリーズ069(時間シリーズ)【月】

「月」は、日本語と同じで、30日前後を基準とする、1ヶ月を表す時間の単位で、特に解説することはない。

前回、「上」が過ぎ去った直前の過去を表し、「下」がこれから来る直近の未来を表すと書いた。
だから、「先月」「上月」で、「来月」「下月」となる。

だけど実際には、「上月」というよりも「上个月」という方が多い。
「个」は「個」の簡体字だ。
同様に「下月」「下个月」と言うことが多い。
(ような気がする)

「今月」はなんと言うかというと「這个月」あるいは「本月」という。


月、木の定期更新とは別に、日本人が勘違いしやすい中国語を、不定期に紹介している。

簡体字解体新書3(偏旁を残す)

前回に引き続いて、文字の一部を残した簡略化だ。

偏だけを残した文字をいくつか紹介しよう。
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見ての通り「殺」「親」「離」だが、容易に想像できる。
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「競」の字は、偏を残したのか、旁を残したのか良く分からない。
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逆に旁だけを残した文字もある。
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形成文字においては、旁には音を作る役割がある。「録」は簡略化されたが、「緑」と「禄」はもとの字のまま使われている。
「復」と「複」はこの簡体字に統一されたが「腹」は元のまま残っている。
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字形の一部を残したように見えるが、もともとあった簡単な字に置き換えた文字もある。
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「昇」は御馴染みだから分かると思うが、「陞」の字は見たことがないだろう。これはリットルを表す字で、日本は「一升瓶」の升の元の字だ。日本では「昇」と「升」を別の字としているが、中国では「升」一文字に統一してしまった。
「云」はもともとあった「云」と言う字(「云々」と言う言葉に使われる、「話す」と言う意味)に、「雲」を便乗させた置き換え字なのだ。
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更に、繁体字を少し簡略化してから、更に字形の一部を残して省略した文字もある。左が繁体字、右が最終的な簡体字である。
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「産」の繁体字は、なべぶたの下がバッテンになっている。
「関」の繁体字は見たこともないが、簡体字は、日本人には分かりやすい。
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顕微鏡の「顕」の文字も一度簡略化の段階を経て最終的に偏だけを残した。
「殻」の字も良く見ると、繁体字は横棒が一本多い。この字は、日本の「売」と良く似ているが、一部がつながっているところが違う。

タクシーにテレビ

先日、ちょいと上海に行く用事があった。
上海でタクシーに乗ったら、
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ふと前を見ると、何と助手席のヘッドレスト(枕)の後ろ側に液晶テレビがはめ込んであった。
飛行機のエコノミー席のように、前の席の人の背中(頭)の後ろにテレビの画面がある。
タクシー乗車時間って、例外を除けば、10分か15分程度と短いので、映画やドラマを楽しむなんてことは、土台無理な話だ。
このときは、1時間ほど乗っていたので、眺めていると、15~20分くらいで一回りするテープ(メモリーかハードディスクかもしれない)のようで、大した内容ではなく、コマーシャルも多いのだが、初めて見たので驚いた。

タクシーの中って暇だけど、本を読んだり、モノを書いたり出来ないので、目の前にテレビがあれば、必然的に覗き込むことになる。
うまく使えば、相当な宣伝効果が期待できるだろう。

さすが上海だな。
こういう方面では、先端を行っている。

【三人成虎】

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事実無根の事柄でも、多くの人が口を揃えて同じことを言うと、やがては真実として世の中に広まってしまうということのたとえ。
日本語では「三人虎を成す」と読む。
最近のマスコミでは、良くあることだ。ゴシップ記事を信じないように。

龐恭(パンゴン)が魏の王に尋ねた。
「もし、ある人があなたに対して、街に虎が出たと言ったら、信じますか?」

魏の王は答えた。
「ワシは信じないだろう」

更に龐恭は魏の王に尋ねた。
「もし、二人の人が、街に虎が出たと言ったら、あなたは信じますか?」

「少しは疑うだろうな」

「それでは、三人の人が、街に虎が出たと言ったら、信じますか?」

「そりゃ、信じるだろう」

実際には、街中に虎はいなかったのだ。
だけど、三人が口を揃えて虎がいたと言えば、まるで本当に虎がいたかのようになってしまう。

中国語での「三」は、実際の「三」より大きな「たくさん」の意味を持つことが多く、この場合も厳密に三人が言ったのではなく、大勢の人が言ったと読み替えるべきである。
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