大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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バブリーなマンション群

大連の友人が写真を送ってくれた。
CIMG3461.jpg

中央に白い屋根が見えるのが、開発区テニスコートだ。中央の建物がセンターコートで通常は4面のコートが設定されており、大会ともなれば左右から観客席がせり出してきて、1面だけの構成になる立派なテニスコートだ。左右の白い屋根にも各々2面の屋内コートがある。更に屋外に8面のコートが並んでいて、立派な一大テニス場となっている。

さて、手前の広場では太極拳の練習をしているようで、中国では良く見かける朝の風景だ。

テニスコートの奥は、大連湾ですぐ海につながっており、何にもなかったのだが、ご覧のようにマンション群が建設されている。ここに見えるのは4棟だけだが、この周辺のみならず、開発区には建設中のマンションが何十棟も建設されている。誰しも心配するのがバブリーな建設がいつまで続くのか、チャイナバブルはいつはじけるのかと言うことだろう。

バブルの現実としてオレの経験を一つ紹介しておこう。
昨年のあるとき住居を変わろうと考えて、開発区のいわゆる高級アパートの部屋を3部屋見せてもらったことがあったのだが、夫々の所有者がハルビン、瀋陽、広州におり、この空き室には住んでいないと言うのだ。つまり、自分の住居としてマンションを購入したわけではなく、投機物件として購入して値上がりしたら売却しようと言うのだから、実体経済を伴わないまさにバブルそのものである。

俗に、中国経済の発展は、北京オリンピックまでとか上海万博までなどの声が聞こえるが、まさに終焉の時期が近づいているような気がしてならない。


毎週月曜日の更新を続けてきたが、月曜の朝は時間がなくて辛いので、週末更新に変更しました。
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メラミン牛乳

よくもまあ!!次から次と出てくるもんだ。
乳児向けの粉ミルクにメラミンなる物質が入っていることで大騒ぎしていたが、今度は牛乳にもメラミンが入っていたと。

日本の事故米(カビ米、農薬汚染米)のお粗末な行政を見ていると、中国ばかりを揶揄できない。
三笠フーズに対して96回も検査をして一度も見抜けなかったとは、農水省の役人がつるんでいるとしか思えない。どういうことかというと、なりたくてもなかなかなれない、受験者の中から選ばれた優秀な中央官庁の役人が、96回も検査をして不正を見つけられないわけがない、だからつるんでいたのだろうと言いたい。つるんでいると言っても、まさか賄賂をもらっていたとは思わないが、処分に困った事故米を大量に買い付けてくれるなら、あれこれ細かいことを言わずに、成り行きに任せようと放任していたことだ。農水次官が「農水省に責任があるとは思わない」と発言して更迭されたが、首になるのは当然のことだ。

メラミンについてWikipediaの中にはこんなことが書かれている。
===
中国では、2007年にメラミンが混入された中国企業製ペットフードがアメリカ等に輸出され、犬や猫が主に腎不全で死亡する事件が起きた。メラミン自体の急性毒性は、ラットでの経口投与による半数致死量(LD50)が 1-3g/kgとなっている。メラミンとシアヌル酸が化学反応し生成した結晶(シアヌル酸メラミン:メラミンシアヌレート)が尿細管や尿管を閉塞させることにより腎不全を引き起こしたものと考えられる。メラミンはペットフード中のタンパク含有量(窒素含有量)を多く見せかけるために混入された。
2008年には中国においてメラミンが混入した粉ミルクが原因で乳幼児に急性腎不全が多数発生した。
メラミンとは
     2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジン
     分子式 C3H6N6
     分子量 126.12 g/mol
     メラミン
(Wikipediaより)

構造式を見ると、分子量126のうち炭素は3個で36しかないのに対して窒素が6個で84もあり、酸素が一つもない。およそ食い物とは思えない構造をしている。日本では、食品への混入は想定しておらず安全基準も決められていないが、2007年のペットフード事件をきっかけに、欧米では毎日経口摂取しても害がない基準が決められた。アメリカでは体重1キロ当たり0.65ミリグラム以下で、欧州では0.5ミリグラム以下とされた。例えば、体重60kgの人であれば、1日30ミリグラム程度ならば問題ないということだ。、一日に牛乳を1リットル飲むとすれば、牛乳への混入が30ppm以下なら健康被害が出るほどの問題にならないと言える。
粉ミルクへの混入濃度は、最高で2563ppmと言うから、論外である。

牛乳への混入濃度が公表されていないので分からないが、報道によれば、蒙牛、伊利、光明の牛乳とヨーグルトにメラミンが混入されていたと。 3社の市場占有率を合わせると6割を超えるそうだ。
オレも大連駐在時代には、これらの牛乳を飲んでいた。特に「光明牛乳」は、マイカルでも扱っている高級品と信じて、選んで飲んでいたほどだ。

食品のタンパク質分析にはいろいろな方法があるが、燃焼させた後の窒素量を測ることによって、タンパク濃度を調べる方法が常用されている。これは、通常の食品には、タンパク質以外に窒素を含んでいるものがないからだ。糖やデンプン等は基本的に炭素と水素の化合物だ。ところがこんな化学物質が混入するとなると分析方法自体を再考しなければならない。

中国衛生当局は、乳業メーカーへの指導を厳しくすると言うが、新聞情報の裏側を読むと、もっと恐ろしい想像ができる。
酪農家がメラミンなんて物質の正体を知らずに、牛乳の栄養価を高める添加剤と信じて使っていたと思われるような報道があるからだ。メラミン専門の斡旋業者が酪農家を回っていたらしいと言うのだ。
これは、酪農家にとっては願ったりかなったりだ。だって、水で薄めた牛乳にこの栄養価を高める添加剤をちょっと混ぜれば、タンパク質濃度が高くなるのだから、水増しした分、量が増えて、しかもタンパク質濃度が高まるから乳業メーカーに高く引き取ってもらえる。こんな良い薬はめったにないだろう。

無知に付け込んだ悪徳商法に国境はない。

密告情報に30万元

天洋食品による「毒ギョーザ」の倉庫内の在庫品が、関係者の手で知人に横流しされ、中国国内で中毒患者を発生したことで、言い逃れができなくなった中国捜査当局は、ついに奥の手をだした。

それが、密告だ。
報道によれば、『ギョーザ事件「密告」奨励 中国、有力情報に460万円』とされている。

当事典でも中国における犯罪賞金の情報を紹介している。WANTED!年末恒例懸賞金 だが、金額は、1万元、2万元程度であるのに対して、今回の毒ギョーザの賞金は30万元と破格である。それだけ、捜査当局の意気込みが伺える。

密告、たれこみは、中国の歴史的な文化である。
30万元に釣られて続々と情報が集まっているようだが、推理小説まがいのロジックのガセネタ情報も出てくるはずなので、裏づけ操作は慎重にしてもらいたいものだ。

またまた狂犬病の話題

本事典では、過去に3回、狂犬病の話題を取り上げている。
噛まれたら症状が無くても医療機関へ
発病者数の増加率が最も高い病気は?
最も死亡率が高い伝染病は?

これで4度目になるが、中国在住の方は、くれぐれも犬に手を出さないように注意していただきたい。

今回のソースは朝日新聞の08年9月6日の新聞で、ネット上では、asahi.comで〈増えるペット、広がらぬ狂犬病予防 中国で流行の兆し〉で見ることができる。
今、新聞とネット記事を並べて比較してみたところ、一言一句までまったく同じだった。

(1)狂犬病患者数が増えている
中国の狂犬病は、過去に1950年代、1980年代に感染者数のピークがあり、それぞれ年間数千人規模の患者が出ていた。
最近の統計数字は次の通りだが、2006年には、3279人に達し、今後も増える見込みだとか。
2001年の発病者数  891人、 死亡者数  854人
2002年の発病者数 1122人、 死亡者数 1003人
2003年の発病者数 2037人、 死亡者数 1980人
2004年の発病者数 2651人、 死亡者数 2651人

(2)ペットの犬が増え、予防接種が普及していないから
大連でも、マンションの中で子犬を飼っている人が増えた。開発区の街頭でもペットの犬を売っており、若い女性がこれ可愛いと、200元300元で買ってゆくのだが、きちんとワクチン接種をする人がどれほどいるのだろうか。
 日本ではペットのワクチン接種は飼い主の義務だが、中国ではどうなのだろうか?

この手の記事は、時間が経つと消されるので、コピーを残しておく。
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【広州=小林哲】中国で狂犬病が流行の兆しを見せている。国内の感染者は96年以降の10年で約20倍に増えた。経済発展に伴いペットとして犬を飼う家庭が増える一方、予防接種が普及していないことなどが背景にある。中山大学公共衛生学院(広州市)の研究チームが英専門誌(電子版)で発表した。

 中国国内での狂犬病の人への感染は、50年代と80年代に2度のピークがあり、それぞれ年間、数千人規模の患者が出ていた。87年に政府が対策を強めたところ減り始め、96年には159人に。その後再び増加に転じ、06年は3279人に達した。増加の傾向は今も続き、感染者数はさらに増えるとみられる。

 研究チームの調査では、広東省の患者(03年と04年)のうち、正確な記録の残っていた244人の約6割が、感染直後に傷の消毒など最低限の治療を受けていなかった。適切な処置を受けたはずの6人全員も亡くなっており、ワクチンの品質などに問題があったとみられる。

 狂犬病は、アジアとアフリカを中心に世界で年間5万人以上の感染者が出ている。人から人へは感染せず、日本では撲滅されている。外国からの帰国者の感染例としては、06年にフィリピンから帰国した2人が発症したのが36年ぶりで、中国からの帰国者ではまだ記録がない。

 研究チームの陸家海・副教授は「一部の都市で飼い犬への予防接種の強制も始まっているが、全体としてはまだまだ対策が遅れている」と認める。日本の国立感染症研究所感染症情報センターの安井良則主任研究官は「中国では犬には近づかず、もしかまれたら、すぐに信頼できる医療機関を受診して」と話す。
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やっぱり

天洋食品製冷凍餃子による農薬中毒事件について、日中間の見解が食い違っていたが、日本側の主張が通りそうだ。

細かい食い違いはたくさんあるが、主な相違点は次の二つ。

農薬混入はいつか?
 日本側=輸出前の中国だ
 中国側=中国か日本か特定できない

包装の上から農薬が浸透するか?
 日本側=農薬が包装紙を浸透することはできない
 中国側=農薬は包装後の製品にも浸透の可能性がある

北京オリンピックが無事に終わって安心したのか、中国から新たな情報が公開された。
  1、中国国内でも、天洋食品の冷凍餃子による中毒患者が発生した(重症者もいる)
  2、天洋食品の在庫品は市販されておらず、関係者が知人に安く売りさばいていた
  3、中毒患者は、天洋食品の販売先関係者に限定されている
  4、食品で発見された農薬濃度は、包装フィルムを透過するとした中国側説明よりもはるかに高濃度だった

ことごとく否定された中国側の事前捜査結果だが、これからどう収めるのだろうか。
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