大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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大卒4千人募集に4万人集まる

大連晩報のネット版(12月16日)によると、「2008年大中専卒業生及び秋季人材募集大会」が大連市人事局主催、大連市人材サービスセンター、大連市高校卒業生就職サービスセンターなどの共催で世界博覧広場で開催された。共催団体の一つに、「高校卒業生サービスセンター」とあるが、日本でいう高校卒業生ではなく、高等教育(大学や専門学校)卒業生と言う意味なので、誤解のないように。
中国語の「高校」は日本の「高等学校」とは違って、「大学や専門学校」を指す。

大会には179の企業が参加し245の展示ブースが設けられ、募集人数は4263名だったのに対して、4万人を超える人が来場した。 募集人数の10倍もの人が押しかけたと言うことで、就職戦線の厳しさを表しているようだ。 去年の同じ大会では、8千人余りの人材募集があったそうなので、今年は半減したことになる。

179企業のうち、113が中国の民営企業、35が外資企業、15が中国と外資の合弁企業だったと報じているが、数が合わないな。

日本でも、大卒者の内定取り消しが社会問題になっているが、中国でも大学を出ても仕事がないのが現実で、世界的な金融不況、中国のGDP伸び率が一桁に低下、来年はますます厳しい就職状況が続きそうだ。
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中国は訴訟大国(ダメもと訴訟)

「知的財産権」という言葉がある。
知的財産権とは、特許権、実用新案権、著作権、意匠権、商標権など、無形の財産権のことであり、工業所有権と極めて近い概念だが、知的財産のほうが範囲が広いような気がする。
ま、ともかく、今日の話題はこの知的財産をめぐる訴訟の話であるが、日中の気質の差が明確に数字で現れているので実におもしろい。
Q&A形式で進めることにする。

[Q1]知的財産権に関する訴訟件数は日本と中国でどちらが多い?
[A1]中国では、年々「知的財産権」訴訟が増えており、最近では一年間に2万件を超えており、更に増えそうな勢いだ。
日本ではどうかというと、訴訟件数は毎年、年間500件程度で大きな変化はない。
グラフに表してみるとこんな具合で、圧倒的に中国が多い。(グラフの2008年数値は予測)
chizaisoshou.jpg

[Q2]中国は人口が多いのだから訴訟件数が多いは当たり前なのではないか?
[A2]実は人口比にかかわらず、特許出願件数は圧倒的に日本の方が多いのだ。確かに中国の人口は13億人を超えているが、特許などには無関係で暮らしている人間が多いだけのことで、工業的な権利に関心を持っている人は、ひょっとしたら日本の方が多いのかも知れない。
ともかく、数字でみると日本の特許の出願件数は、1年間に40万件以上であるのに対して、中国では年々増えているがまだ日本の半分で20万件程度だ。
tokkyoshutsugan.jpg
ここで、特許出願件数に対する訴訟の比率を計算してみると、日本は特許出願件数800:1訴訟だが、中国では特許出願件数10:1訴訟となり、日本より80倍も訴訟件数比率が高いことが分かる。

[Q3]訴えた方が勝つか負けるか?
[A3]日本ではほとんどの場合訴えた方(原告)が勝つ。あるいは途中で調停でケリがついて和解となり、実質的に原告の主張を通す結果となることがほとんどだ。
しかし、中国では原告が勝ったり負けたり五分五分だ。しかも結審に至るまでの時間が早く、1年程度で判決がでる。

[Q4]なぜ日本は原告の勝率が高く、中国は五分五分なの?
[A4]日本では訴訟を起こした以上、負けたりすると、費用もかかるしみっともないので、提訴する前に十分に調査をして、弁理士や弁護士の意見をよく聞いてから行動を起こす。つまり、負けない条件を整えてからでないと訴訟を起こさないのだ。
また、訴える前に、相手方に警告を発して自粛を求め、相手方も調査して分が悪いと思ったら、裁判になる前に和解に応じることが多いので、お互いに事を荒立てないで解決する姿勢が強い。
それに対して、中国では、ちょっと言い掛かりをつけるネタを見つけると、忠告もせずに、さっさと訴えてしまう例が多い。うまく主張が通れば儲けもの、つまり「ダメもと訴訟」と言うわけだ。普段の中国人の生活行動パターンそのものだ。

[Q5]特許のキズをみつけたら、どうする。
[A5]特許というものは、審査官が文献調査をして前例がないと認定することによって権利が生じるのだが、キズがあることも多い。審査を受けて特許権を獲得したが、よく調べてみたら類似の発明が見つかったようなケースである。審査官とは言え万能の神ではないので先行技術や文献を見逃すこともある、そういう場合にキズが残る。キズがある特許は、無効審判を起こされると特許の範囲を狭くされたり、特許権そのものが消滅してしまうこともあるので、真に確立された権利とは言えない。
特に中国では実用新案の比率が高いことが特徴だ。中国の実用新案は、申請費用が安く無審査で登録されるので、簡単に権利を持つことができるのだが、何しろ無審査なのでキズだらけなのだ。
 (2007年の集計によれば、発明特許24.5万件に対して、実用新案18.1万件、意匠26.8万件だった)
特許訴訟を考えている時に、自らの特許あるいは実用新案のキズに気が付いたら、日本の会社だったら訴訟を起こさないのが普通だ。しかし中国では、弁護士の忠告も聞かずお構いなしに訴訟を起こす。相手がこちらのキズに気がつかなければ良いのだからと。こんな調子だから、件数も増えるし、勝率も悪い。


過去に、いろいろと日本人(自己主張をしない、相手を思いやる、争いを好まない)と中国人(自己主張がめっちゃ強い、ダメもとでまずは言いたいことを言ってみる、いさかいを厭わない、など)の考え方の差を書いたつもりだが、これだけはっきりと数字に現れたのは初めてで、非常に興味深い。

ところで、裁判・訴訟王国と言えば誰しもアメリカを思い浮かべるだろう。
交通事故が発生すると、救急車の後ろを弁護士の車が追いかけて、病院でウンウンうなっている怪我人に対して「訴訟をお考えなら当弁護士にお任せください」とペンを持たせてサインを迫ると言う笑い話があるくらいだ。
上と同じ数字を並べてみると、アメリカの年間特許出願件数は、最近日本を追い越して世界一となり43万件くらいで、特許訴訟件数は1万件ほどなので、比率で言えば、43:1となる。
整理すると、1件の知財訴訟に対する特許出願件数は、丸めて言えば
日本=800件、 アメリカ=40件、 中国=10件 となる。

中国が乱暴なのか、日本が慎重すぎるのか?
せっかく高い金を出して特許出願しているのだから、日本はもっと積極的な活用をすべきなのかもしれない。
うーん、ちょっと考えてしまうデータだなぁ。

2009年の中国休日

2009年の中国カレンダーを見ると、面白いことにダブル祝日がある。
どういうことかというと、10月3日が、国慶節と中秋節が重なりしかも土曜日なので、2日間の振替休日を振り出す権利を持った日となる。

国務院から、各省、自治区、直轄市人民政府宛に、12月4日付で、2009年の休日計画の通知が出された。 文書名は次の通り。
    国务院办公厅关于2009年部分节假日安排的通知
    国办发明电〔2008〕42号
原文の中国語は、ここに掲載されている。(いつまであるか分からないが)

これによると、基本的には、2008年から施行された休日法に基づくもので、法定祝日は次の11日間。
元旦節      1月1日 【3連休を作った】
春節(旧正月)  2月25~27日 【7連休を作った】
労働節      5月1日 【自動的に3連休となる】
国慶節      10月1~3日 【8連休を作った】
清明節      4月4日 【3連休を作った】
端午節      5月28日 【3連休を作った】
中秋節      10月3日 【国慶節と重なって8連休】
各祝日の説明は、2008年の中国の祝日で紹介している。

2009calendar.jpg

図の中で、赤地に白抜き文字は法定祝日、オレンジ色は振り替え休日を表す。
3連休が4回あり、長期連休は、春節7日間と国慶節8日間。
振替休日と代わりの出勤日の関係は矢印で示した。

面白いのは、10月3日で、国慶節と中秋節が重なり、しかも土曜日なので2日間の振替休日の権利が生じる。この2日間の権利は、10月5日と6日に割り当てられた。
その他に土曜日を出勤日として振替休日を作り、春節を7連休、国慶節(十一)を8連休とした。

中国のダブル祝日も面白いが、2009年には日本でも面白い休日ができる。
祝日と祝日に挟まれた平日を休日にするという、俗に「国民の休日」という法律がある。本来は憲法記念日(5月3日)とこどもの日(5月5日)に挟まれた、5月4日を休みにするための方策だったのだが、みどりの日(5月4日)が制定されてからは、意味のない法律になっていた。ところが、突然目覚めたのが2009年である。2009年には敬老の日(9月21日)と秋分の日(9月23日)の間に挟まれた9月22日は自動的に休日になるのだ。 もし、法律が改訂されず、太陽が消滅するなどの天変地異が起こらなければ、次は2015年に幻の休日が現れるそうだ。

海底トンネル

大連市内と開発区を結ぶ幹線道路として、東北路がある。以前は有料道路だったが、2005年に無料開放された。その頃オレが東北路の記事に書いていたように当時は事故でもなければ渋滞することはほとんどなかった。
しかし、その後の急激な経済発展によって車の台数が増えたことにより、朝晩のラッシュアワー時には渋滞することが日常化している。

大連日報などの報道によれば、東北路の渋滞を回避ための開発区までの新しいルートとして、大連湾を縦断する海底トンネルの計画に具体的に予算が付いて、09年には建設に着工することが決まったらしい。
大連港湾広場北側を起点として大連湾の海底を北上し、甘井子区中華路南側400メートルの地点で地上に出るまでの3.7キロメートルが海底トンネル部分となる、港湾広場から大連経済技術開発区に至る全長8.8キロメートルの道路を建設するそうだ。投資総額は29.83億元(1元15円として、約450億円)でその5分の1を大連国際経済技術合作集団有限公司が負担し、残りは国家開発銀行からの貸款となる。
国家発展改革委の批准を得たというから確実なのだろう。

海底トンネルといえば、当然のことながら海面より低いところを走ることになる。

はなしは突然変わるが、電波時計の時代だということで、日本に帰国してから、二つの電波ウォッチを買った。一つは平日の仕事用で何の変哲もない三針のアナログ時計。 もう一つの休日用は遊び心いっぱいのデジタルウォッチで、温度計と気圧計が付いており、気圧の差を利用して高度(標高)表示をする機能が付いている。高度計の表示は5メートル単位だし、厳しい精度を要求される用途には向かないが、オレなんかの遊び用には最高の知的おもちゃだ。
高い山に登ったときや、ビルの高層階に上がったときに高度が高くなることは経験しているが、海面より低い位置での経験はこれまでは、なかった。

先日、東京湾を横断する海底トンネル、東京湾アクアラインを走った。
下の写真はそのときの走行中の高度計の表示である。
kaitei35.jpg
表示は、海面よりマイナス35メートルとなっている。アクアラインに入る前に、海抜ゼロメートルでゼロ合わせをしたので、誤差はプラス・マイナス10メートル程度には収まっていると思う。
だから、マイナス35メートルの表示に対して、実際はマイナス25メートルからマイナス45メートルあたりを走っていたのだろう。ともかく、海面より低いマイナスであることは間違いなさそうだ
(実際に海底を走っていたのだから)
海底を走りながら腕に嵌めている時計の高度がマイナス35メートルを表示している。近未来的な感覚の満足するひと時だった。
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