大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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大連の日本人(駐在員)

在瀋陽日本国総領事館大連駐在官事務所の、大連市における在留邦人数の変化によれば、2005年で3,145人なのだが、長期(3ヶ月以上)滞在しても登録していない人も多いので実数は4,000人とも5,000人とも噂されている。

長期滞在日本人は、大体次のように分類できる。

1、日本から派遣された駐在員
2、現地採用の日本人従業員
3、永住覚悟の自営業
4、留学生
5、コールセンター

それぞれの家族もいるが。

個別の事情が違うので、一括りに言うと反発を感じる人もいると思うが、グループ毎に大体共通点が多いのだ。
各グループ毎に、思いつくことを書いてみるが、ここでは特定の個人のことを書くわけではなく、あくまでも一般論なので、
「あっ、私のことを書いている」

と感じたとしても、オレは関知しない。
そう感じる人がいるなら、そういう人が大連に多いということだろう。

1、日本から派遣された駐在員
一番お気楽で、生活の心配が無いのが、駐在員だ。
住居として、ホテルかそれに準じたアパートが提供されて、日本での給料が満額もらえて、更に海外赴任手当て等が支給されるので、中国での生活に対して十分な収入がある。

あまり知られていないことだが、1年間に183日以上中国で働いた場合には、日本で支給される給料も含めて、中国の個人所得税が課税されるのだ。例えば2月から4月まで出張で中国に居たとする。同じ年に、9月から12月まで中国に出張すると、年間合計で7ヶ月中国で働いたことになる。そうすると、日本で働いた期間の給料を含めて、全所得に対して中国に所得税を納めなければならない。(日本の所得税は免除される)
中国の個人所得税の税率はとても高い。高級管理職なら、45%の最高税率に達することも珍しくない。
駐在員の給与は、現地で支給される給与と日本国内の口座に支給される給与が分けられているのが一般的だ。場合によっては、現地支給がゼロで、全額日本の口座に振り込まれる会社もある。中国の銀行で、日本の口座からの現金を引き出すことが出来るので、問題はないのだが。
こんな場合でも、所得税は中国に支払う。

中国に滞在するためには、査証かそれに代わる居留許可が必要なのだが、特定の団体に所属していない個人は、長期滞在権の取得が難しい。観光ビザでは、1、2ヶ月に一度中国を出なければならない。
その点で、駐在員はちゃんとした組織(会社、事務所、その他の団体)に所属しており、勿論、働く場所もあるので、身分保障の居留許可(ビザの代わり)ももらえるし、与えられた仕事さえきちんとこなせば、生活面では何の心配もない。

日本の会社員としての身分が保証されているので、健康保険も厚生年金も継続しているから、日本に戻っても何も心配要らない。
勿論、仕事の上では、毎日夜遅くまで残業している人もいるし、クルクル変わる法律と言葉の壁に挟まれながらも方向性を判断しなければならない責務もあるが、仕事上の苦労は日本にいても同じことで、ここでは生活面について書いているのだ。

中国で一番楽だと感じるのは通勤だ。殆どの場合、朝は住居まで迎えに来てくれるし、就業後は家まで送ってくれる。日本では、通勤電車に揺られて1時間以上も珍しくないが、ここではせいぜい10分か15分くらいで会社に着く。

駐在員は、圧倒的に男性が多い。単身赴任者の割合はどのくらいだろう?オレの感覚では、7割以上は、単身赴任じゃないかと思う。家族帯同でも子供が中学に上がる頃から、高校受験が心配になり、奥さんと子供を帰国させるケースが多いようだ。

彼らが仕事を離れた時の楽しみとして、多くの人に共通しているのは、ゴルフとカラオケだろう。
ゴルフ場は、大連開発区から30分圏内に2ケ所があるが、冬はカチンカチンに凍るので、片方のゴルフ場は閉鎖される。プレイフィーは、会員券を持たなければ、休日700元とか1000元とかで、日本よりも高いくらいだ。だけど、駐在員の皆さんにはどうってこともない金額だ。そうは言っても会員カードの融通などそれなりに工夫はしているらしいが。
最近はゴルフ人気が過剰気味で週末はなかなか予約が取れず、車で1時間以上かかる新しいゴルフ場まで出かけている人も多い。

カラオケクラブは、市内にも開発区にも数え切れないほど沢山あり、今も増殖を続けている。20歳前後の若い女性がおしゃべりや歌の相手をしてくれるのだが、1回の料金が100元から300元程度と日本では考えられないほど安いので、多くの駐在員が麻疹にかかったように通い出すのだが、まぁ、1年も経てば、卒業するのが通例だ。
中には、完璧にはまってしまって、お気に入りの子に、マンションを買ってあげたなんて話も聞こえて来るが、ここまで発展するのは極一部の好き者だ。

駐在員の中国語レベルは、概して低い。
昼は会社の通訳が助けてくれる。と言うよりも、駐在員のあやふやな中国語では仕事に支障を来たすので、
「日本語で話してください」
と、注意を受ける始末だ。
夜は日本飯屋で食事をし、日本語カラオケで遊び、買い物はスーパーマーケットだから、私生活で中国語を喋る必要は殆どない。
そんな彼らでも、赴任した当初は
「この機会に中国語をマスターしよう」
と、中国語スクールに通ったり、家庭教師を雇ったりする。
だけど
「ボァ、ポァ、モァ、フォ、ジ、チ、シ、リ」
なんて発音の練習をしているうちに、
「こりゃオレには無理だ。3年も経ちゃ、どうせ日本に帰るんだし、そもそもオレは中国語の為に赴任したわけじゃない。仕事をきちんとこなせばいいのだ」
なんて、逃げの思考が脳内を満たし、中国語勉強意欲を失うのに、半年もかからない。
大体5年以内に、殆どの駐在員は帰国することになるのだが、「ニイハオ」と「シェシェ」くらいしか喋れずに帰国する駐在員も多い。

生活基盤が保障されて、中国語に苦しむこともなく、お気楽駐在員。
大連に住むなら、日本採用で海外赴任の駐在員がみんなの夢だ。

駐在員はお気楽だと書いたが、やはり人それぞれ事情が異なり、適性があるようで、家族の事情、環境変化、趣味の抑制など、日本とは明らかに異なる異国での生活に、悩み、苦しんでいる人もいるので、全員がお気楽ではないことを付記しておく。

コメント

同じですな。

駐在員、こちらタイでも同じですな。
ゴルフをしてカラオケをして。
タイ語が堪能な人は少ないと。
ただ、バンコクに住んで、工業団地に勤めている人達は、1時間以上通勤時間がかかりますけど。
でもどうせ、運転手付きの車で寝ているんですけどね。

続編は

で、次回から
2,3,4,5 と続くのですね?楽しみ~!

  • 2006/07/24(月) 09:27:43 |
  • URL |
  • カンカン #J7gMWUUA
  • [ 編集]

長期滞在日本人の分類は 、この5種類ですか。
1、日本から派遣された駐在員
2、現地採用の日本人従業員
3、永住覚悟の自営業
4、留学生
5、コールセンター
いや、きっついですね、この最後のコールセンターが別区分けってのが。
現地採用の日本人従業員 とは、一緒にしてやれませんか。
確かに、インターンシップとかで、来る可哀想もとい夢と希望に満ちた若者たちが殆どですが、実態はなかなか複雑です。
出来ましたら、でっつさんの慧眼で、彼らを語ってやってくださると心が和みます。
私は、上記5分類に入らない希少価値ある例外ですかね。
BPO業務もなかなか大変です。最初、ここ大連に来た頃、大外に通いアルバイトで、この業務をしたことがあります。
コールセンターも同じく大変だろうなと私は思っています。
幸いにして、正社員として雇用されてからは、私は大連での職位は部長と呼ばれるものしか、したことしかありませんが、格差社会の大きさは、日本以上でしょう。
出来ましたら、日本人が日本人を見る目は温かくして欲しいなと思う
お願いでした。



  • 2006/07/24(月) 23:24:14 |
  • URL |
  • 青云 #Zjokcj32
  • [ 編集]

大連のコールセンター

青云さんなかなか鋭いところに着眼されてますね。
実は「大連のコールセンター業務」というのに私も応募したことがあるのです。そのときは他の就職が決まってしまったこともあり実現しませんでしたが。
私が応募した際のクライアント(つまり、「どこの社員を装って電話を受けるか)」は某消費者金融大手会社でした。
待遇は月給5~6000元程度。地元の中国人から見れば破格の待遇でしょうが、まったく同じ仕事を日本でやれば最低時給1100円位は出る仕事ですので、物価の差を考慮しても「あほらし」と思わないかどうかがPOINTでしょうね(なにを隠そう日本でもコールセンターで働いてたんです)。
コールセンターという仕事はかなりの高度な日本語能力が要求される職場ですので、さすがに流暢な日本語を話す中国人の方でもなかなかこなすのは難しいでしょう。
一方でIP技術などの発展に伴い、通信費が非常に安くなってきていることから、今後も海外でのコールセンター求人というのは増えて行ってもおかしくないな、と見ています。
それにしてもいかに就業場所が日本国外とはいえ、れっきとした(!)日本人を雇うのに月給7、8万てひどかねーか?さすがにほのぼのしてない消費者金融会社だ!(一部クライアント名を連想させるような表現がありますが、関係ありません)と思わざるをえません。

このあたりを本編のでっつさんの記事で暴露していただけるのを楽しみにしてま~す。
※ちなみにコールセンターの求人って、いまのところ大連以外では見ませんね。どうせIP技術を使うのなら海南島とかでやってくれれば応募者も増えそうですが・・・。

  • 2006/07/25(火) 13:52:52 |
  • URL |
  • BEO #-
  • [ 編集]

コールセンターが先行しちゃいましたね

>Toshi@タイさん
バンコクに住んで工業団地に通うのに1時間って!
大連でも市内に住んで開発区まで通えば4、50分かかりますよ。
2000年以前はそういう人も多かったようですが、今では、開発区も人口40万人に及ぶ一都市の感覚です。日常必要なものは何でも揃うので、わざわざ市内から開発区に通う人は少ないです。子供の学校の関係とか、奥様の事情で市内に住んでいる人もいますけどね。

>カンカンさん
このテーマは書こうかどうか迷ったのですが、思い切って書いてみました。
悪口を書くつもりではないのですが、受け取り方によっては、「わたしのことを悪く書いた」と感じる人もいるかもしれません。

>青云さん
きついですか?
コールセンターは最後に付け加えたものですが、2の現地採用の日本人とは、どうしても違うと思います。
コールセンターくずれで、2に移る人はいますが、私は違うと感じています。本文で詳しく書きます。

>BEOさん
コールセンターの本文で書こうとしてことの半分くらいネタバレ状態ですね。ここ1、2年で急に増えたコールセンターは、他の分類とは違うカテゴリーだと思います。悪い表現をすれば、「人さらい」にあったような。
それほど深い考察があるわけではありませんが、感じるところを書いてみます。

  • 2006/07/25(火) 17:49:14 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

ばらしちゃいました?

でっつさんが
2、現地採用の日本人従業員
5、コールセンター
という風に区分したのは私も同意見です。2と5の一番顕著な違いといえば、みんながみんなそうではないでしょうが、
2→中国語を使って日本企業で働く。つまり中国語は必須。
5→たまたま職場が中国にあるだけで仕事は日本語。中国力は不要。
という点ではないでしょうか?もっとも2の人でもまったく中国語が必要ない職場(100%日本人相手の仕事など)もあれば、5の場合最でも最初は一兵卒のコミュニケーター(コールセンター用語です。要は電話を取る人)で入ったが、その後頭角を現し、現地中国人との折衝(総務関連)の仕事を任されるようになる(ので中国語力が活きる)、というケースもあるでしょうが・・・。
↑の「ネタばらし」では月収5~6000元を「7、8万円」と換算しましたが、それとて現在のレートでの話でして、仮に中国版「プラザ合意」なんてのが突如なされて1元=40円なんてことになれば日本でもらうのとそう変わりない水準になりますよね?(もっともそんなレートになったら大連のコールセンターは撤退するでしょうが・・・)

  • 2006/07/26(水) 08:43:00 |
  • URL |
  • BEO #-
  • [ 編集]

話題の中心、コールセンターで

働いちゃってます、私。

でっつさん、はじめまして。大連に来て間もない主婦です。

やっぱりお給料は8h×週5で働いて5000元くらいです。現地採用だと、このくらいが相場だろうとあきらめてますが・・。
それはともかくとして、旦那はれっきとした(某一部上場企業の)駐在員ですが、役職はそのままなのに、こちらに来てお給料はほぼ半額になりました。日本のフリーター並のお給料です。
会社に騙されちゃいましたね(笑)・・いや、笑えないか。

ブログ、日本にいたときから拝見させて頂いてて、更新をいつも楽しみにしています。そして勝手ながら、最近開設した私のブログで「大連雑学辞典」をちゃっかり紹介させてもらってます。事後報告ですいません。

  • 2006/07/26(水) 23:42:22 |
  • URL |
  • ぴよこ #nft/jt/c
  • [ 編集]

>BEOさん
もし、人民元レートが現在の2倍以上になったら、コールセンター事業は成り立たないでしょうね。

>ぴよこさん、はじめまして。
旦那さんの話は本当ですか?そのような事例は初めて聞きました。
「ぴよこの手紙日記」を拝見しました。大連に来て間もないうちは、何でも珍しいですよね。そういう感性を皆さんに伝えてください。

  • 2006/07/27(木) 07:01:53 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

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