大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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偽者の目は濁っている

以前に100元偽札の分析報告をしたことがある。

たまたま、またまた100元偽札を観察する機会を得たので、紹介しよう。

前回の経験で、100元偽札鑑定では、次のような点を確認する必要がある。
0)記番号は「JD13516409」か?
1)肖像画と「100」の透かしがあるか?
2)紫外線で「100」の文字が光るか?
3)ピンクと水色の丸印がずれていない?
4)サイズは正しいか?
5)細部を拡大して印刷が鮮明か?
6)小さな繊維くずがあるか?
7)印刷インクの盛り上がりがあるか?


一つずつ検証してみよう。

0)記番号は「JD13516409」か?
記番号は「WJ13567606」で一致しなかった。

1)肖像画と「100」の透かしがあるか?
sukashi110.jpg

写真で分かるとおり、肖像画の透かしは入っているが、白く抜いた「100」の透かしは無かったので、多分偽札だ。


2)紫外線で「100」の文字が光るか?
この偽札は、全く光らなかったので、偽札だ。スーパーマーケットのレジに設置されている紫外線照射器で一発で見抜かれるだろう。
本物なら、ブラックライトを当てると下のように中央の「100」の文字が光るはずだ。


3)ピンクと水色の丸印がずれていない?
coin060521.jpg
拡大してみると、表裏の印刷がずれていることが分る。
左が本物で、ほぼ位置が一致している。右がこの偽札で、裏のブルーと表のピンクの位置がずれているのが明らかだ。
表面と裏面の位置をぴったり合わせるのは相当難しいようだ。


4)サイズは正しいか?
寸法はぴったりだった。

5)細部を拡大して印刷が鮮明か?
拡大すると、印刷技術が雑なのが分かる。当然偽札だ。2箇所提示しよう。
eye100.jpg 
毛沢東肖像画の右目の拡大だが、上が本物で、瞳の輝きを示す同心円がはっきり分かる。下の偽札は、瞳が濁って不鮮明だ。


house100.jpg 
偽札(下)は、中国の国家のマークの建物の屋根の線がボロボロだ。


6)小さな繊維くずがあるか?


小さな繊維くずが無かったので偽札だ。

本物なら、左の写真のような繊維くずが必ずある。
 

7)印刷インクの盛り上がりがあるか?
これが一番大事なところだろう。インクの手触りが全く感じられない。暗闇でも分かる偽札鑑定法だ。特に毛沢東の詰襟から方のラインをチェックしよう。


その他に今回の偽札では、左下の輝く「100」の文字のインクがずれていると言う欠陥があった。
hyakumoji.jpg

左が本物、右が偽札で、印刷がずれているのが分かる。

8項目のチェックの内、6項目に問題があった。間違いなく偽札だ。
・「100」の透かしが無い
・ブラックライトで「100」が光らない
・表面のピンクと裏面のブルーの円がずれている
・細部の印刷が粗い
・細かい繊維くずが無い
・インク盛り上がりの手触りが無い

それにしても、短期間にまた別の偽札に遭遇するとは、噂だけじゃなくて、本当に偽札が横行しているんだなぁ。
この偽札の持ち主の話によれば、銀行預金を引きだしたときの札束に偽札が混入していたそうだ。まったく何を信用したらいいのか分らなくなる。

買い物で100元札を出すと、お店の人おばちゃんが、疑い深く擦ったり透かしたりするのも無理は無いな。

コメント

面白い話。

偽札なんて問題ないです。
受け取った方も、受け取る方も、何気なく本物のお金として扱う。
どうです。
全然困らないでしょ。

って、事はないんでしょうけど。

スーパーマーケットで使えない

>Toshi@タイさん
この偽札は、紫外線ランプで数字が光らないので、大連のスーパーマーケットでは、絶対使えません。 露天商や八百屋のおばちゃんも結構厳しく調べるのでやばいです。
でも、偽札だと分かっても警察を呼んだり大騒ぎはしませんよ。
「これダメ!」って、突っ返されるだけのことです。
一番通りやすいのは、薄暗いカラオケ店での支払いでしょうかね?

  • 2006/05/22(月) 09:31:52 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

毛沢東像100元札には

実は「1999年版」と「2005年版」の2つの版式が現在は同時に流通しています。(裏面の右下にこの年号が印刷されている。中国の紙幣に印刷されている年号は発行年ではなく、デザイン年。)しかも、この2つの版式で、偽造防止措置の内容が少々違っています。

中国には「中国印鈔造幣総公司」という、日本の財務省印刷局と造幣局を一緒にしたような国有会社があって、全ての紙幣と硬貨はこの会社の傘下にある6つの「印鈔公司」(紙幣印刷会社)と3つの「造幣公司」で製造されます。そこで詳しくはこの総公司のホームページ(www.cdpmc.com.cn)をご覧いただきたいのですが、そのホームページの中に「100元紙幣の2005年版と1999年版にはどのような区別があるか?」という紹介があったので、かいつまんで紹介します。

1. 偽造防止措置の配置を変更
 正面左下角隅の「印対図案」(表裏を透かすと丸の中に四角い孔の古銭の形になる)を、表面の「100」と「壹佰圓」の額面の左横に移動。したがって裏側のこの図案も移動。角度で色の変わる「100」の数字を左下隅に移動。

2. 以下の偽造防止措置を変更
 (1) 隠し額面数字:(正面右上隅の100の数字の下の装飾の中に、角度を変えると「100」の数字が見える)を改良して、見え易くした。
 (2) レーザー磁気窓開き安全テープ:従来の磁気縮小文字安全テープをレーザー磁気窓開き安全テープに変更した。裏面の中央より少し右寄りに、窓開き安全テープがあり、窓開き部分には「\100」のレーザー図案が見え、機器で磁気を検出する。
 (3) 2色変形横型ナンバー:従来、表面に竪と横の2つのナンバーがあったが、これを表面左端下方の1ヵ所の2色変形横型ナンバーに変更。ナンバーの左側は暗い赤、右側は黒で印刷。ナンバーの数字は中央が大きく左右の端に向かって徐々に小さくなっている。

3. 以下の偽造防止措置を増加
 (1) 白透かし:正面左側の2色変形ナンバーの下に、光線に透かして見ると透光性の非常に強い「100」の透かしが見える。
 (2) 凹印手感線:表面右端に一組の上から下に規則的に配列された線模様ががあり、彫刻凹版の印刷製法で印刷されており、指で撫でると、非常に強い凹凸感がある。

4. 用紙の中の赤と青の染色繊維は廃止。

5. 裏面下側の「100」の数字の後ろに、漢語ピンインの「YUAN」を追加。年号を「2005年」に変更。

という内容になっています。したがって、でっつさんの解説の中にある「繊維くず」については、1999年版ではその通りですが、2005年版では無いのが本物ということになります。
手元にあった100元札で試してみましたが、2005年版の「凹印手感線」は確かに、ザラザラ感は非常に強く、これが最も判り易い判定法だと思います。これは偽札のオフセット=平版印刷では、絶対に出来ない加工です。

ただ、この「2005年版」は、俺の手元にあった20数枚の100元札を見たところ、流通量がまだ20~25%程度のようですね。大都市ではもっと比率が高いかも知れませんが。
「銀行預金を引き出したときに偽札が混入」ということですが、普通では考え難いですね。預け入れの時も鑑定機を通しているはずだし、銀行では基本的にその辺の管理は徹底しているはずなんですが、まあ、漏れが絶対に無いとは言い切れませんがね。仮にそんなことがあるとすれば、受け取る時に「鑑定機に通してくれ」と、注文を付けなきゃいけない。

すばらしい!!

>遼寧省営口市在住さん
今週の木曜日の記事で、2005年版の新札を取り上げようとしていました。
自分なりに調べて、ほぼ明らかにしたつもりでしたが、2(1)に示された「隠し額面数字」のことは、全く気が付きませんでした。今見たら、なるほど、はっきり分かりました。写真にも撮れたので、木曜日の記事に深みが加わりました。ありがとうございます。

  • 2006/05/22(月) 14:47:01 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

新札のポツポツは?

>遼寧省営口市在住さん
2005年版新札の肖像画の透かしの周囲に、小さな円が沢山書かれています。
裏面にも同じようにポツポツがあります。一体、これは何のためにあるのでしょうか?
ご存知でしたら、教えてください。

  • 2006/05/22(月) 14:50:36 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

偽札

でっつさんと遼寧省営口市在住さんのお話は、すばらしすぎて、はいっていけません。
偽札は、何故、いけないことなのか?
この根本的な考察だけ少し、斜めの視点から。
これは、何故、お金に価値があるのか、と表裏一体です。
ただの紙切れに皆が共同幻想を抱き、100元に100元の価値を見出しているのか?
この共同幻想こそが、貨幣経済=資本主義経済の根幹を成しています。
何を言っているのかは、賢明な皆さまなら、もうお気づきでしょう。
こんな紙切れには、もともと、何の価値も無いのだということが。
国家が発行している日銀券だったり、中国人民銀行券だったりする貨幣は、全員がこの紙切れと欲しいものが交換できると認識し、この常識に疑問を持ってはいけないのです。
この根底を崩し、共同幻想を危うくすることが、偽札は、ダメ!に他なりません。
手持ちのお札が、欲しいものと交換できるか分からない。こんな不安があれば、そして、じゃあ、このお札って一体なんだろう?こういう疑問を抱かせては、いけないのです。
よって、偽札造りには、非常に重い罪として裁かれるのです。
~ちゃん、ちゃん。

  • 2006/05/22(月) 18:19:35 |
  • URL |
  • 青云 #1dIKDyB.
  • [ 編集]

2005年版のポツポツ

>でっつさん
確かに直径1mmぐらいの円がいくつも印刷されてますね。印刷から言うと、地紋と一緒にオフセットで印刷されていますから、偽造防止のためのものではなさそうですね。
これは、上で紹介した「中国印鈔造幣総公司」のホームページと、それから「中国人民銀行」のホームページも見てみましたが、何の説明も書いてないんですよね。
手元の他の紙幣を見てみたら、1元札(1999年版)にもこれがあるんですよね。その他の額面では確認できませんでした。
想像するに、何かの機械読み取り用のマーキングじゃないかと思うんですが、どうでしょうかね? それにしても、何かゴミをばら撒いたようで、デザインを壊してますね。

この100元札を見てつくづく思うんですが、次から次と出てくる偽札のおかげとは言え、色んなハイテク偽造防止措置に囲まれて、毛沢東氏も「やれやれ…」と思ってるんじゃないでしょうかね(笑)。

細かい中央とかしなかった
中国でサイズなど得たので
ジョンが、難しいブラックライトとか、毛沢東肖像を報告したかったの♪


  • 2006/05/23(火) 12:49:00 |
  • URL |
  • BlogPetのジョン #-
  • [ 編集]

ジョン君のおしゃべり

若いおねーちゃんか、学識豊かな外国人が
間違った日本語でしゃべっているかのようですね。
含蓄がありそうで、意味がゼロのような。

  • 2006/05/23(火) 16:07:08 |
  • URL |
  • 青云 #ZDHr0Fa2
  • [ 編集]

昨日の新聞(半島)一面ではビールの偽物が横行してるそうで・・・。
これからの季節、駐在さんの消費量も増えるでしょうから気をつけないと。
変な菌を体に取り入れてしまったら大変。
あまりに安い物には用心ですね。

  • 2006/05/24(水) 08:11:15 |
  • URL |
  • イノキ! #-
  • [ 編集]

1瓶1.25元

>イノキさん
このニュースは、私も今朝の新聞で読みました。
青島から偽物ビールが大連に大量に流れている。1瓶1.25元ととても安い。だけど、お腹を壊すから注意しろと、書いてありましたね。

  • 2006/05/24(水) 08:17:36 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

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