大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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噛まれたら症状が無くても医療機関へ

当雑学事典も回数を重ねるに連れて、以前と同じテーマを扱うことも多くなるのは仕方のないことだと思う。だけど同じことの再現ではなく、新しい情報を含めるようにしますけどね。

可愛いと思っても犬や猫に手を出すな!

最も死亡率が高い伝染病は?の記事で書いたことだが、中国衛生部の統計によれば、狂犬病の発症者と死亡者は、次の通りだ。

2001年の発病者数  891人、 死亡者数  854人
2002年の発病者数 1122人、 死亡者数 1003人
2003年の発病者数 2037人、 死亡者数 1980人
2004年の発病者数 2651人、 死亡者数 2651人

2005年の数字は見つけられなかったが、
今年(2006年)は9月1ヶ月間だけで318人が狂犬病で死亡した。
1月~9月の発生数は2254人なので、12ヶ月に換算すると3000人に相当する。

中国は、狂犬病の死者数がインドに次いで世界第2位の狂犬病大国だ。
しかも、上述のように、毎年々々増えており、今年もその勢いが止まらない。

数字をもう一度見てもらいたい。
毎年の発病者数と死亡者数がほぼ同じということは、発病したら死ぬと言うことだ。2004年では全員が死んだ。狂犬病は一旦発病したら治療法がなく、ほぼ100%死亡する恐ろしい病気だということを再認識して欲しい。
もし動物に噛まれたら、発病する前にワクチンを投与して、発病を抑えるしかない。症状が出たらお終いだ。
最近のペットブームで、都市部での狂犬病が増えているとの見方もあるので、犬や猫が可愛いからとやたらに手を出すのは止めよう。きちんと予防接種をしているとは限らないからだ。
狂犬病という名だが、動物は犬に限ったことではない。猫はもちろんのこと、蝙蝠や狐、狸、ハクビシンなど野生動物の方が危ない。

女に噛まれたらどうするかって?
噛まれたところを舐めて貰いなさい!!


以下参考資料として、在中国日本国大使館  2006年8月23日の情報を記載しておく。

        狂犬病
~咬まれたら、症状が無くても直ちに医療機関へ~


*中国における狂犬病の状況

 先般、北京在住の日本人が青空市場で子犬を購入しましたが、その子犬が狂犬病で死亡しました。幸い、その飼い主には感染しませんでしたが、「2005年の中国における伝染病の発症者、死亡者数」によると、死亡者の1位は結核、2位は狂犬病、3位はエイズで、このうち狂犬病による死亡者は約2,500人で、伝染病による死亡者の20%を占めています。雲南省等では、住民の死亡をきっかけに、犬の強制処分や強制ワクチン接種が講じられています。

*北京市における狂犬病の状況
 2006年に入り、狂犬病は5例発生しています。また、北京では、24時間対応の狂犬病指定病院が45カ所あります(中日友好病院も指定)。犬等に咬まれて病院に来る患者も増加しており、6月には1.5万人が受診し、治療を受けました。

次は、重慶総領事館の情報
1.先般、北京に在住する邦人の方より、青空マーケットで購入した子犬が 狂犬病にかかったようだとのご相談が寄せられました。幸い、飼い主の方への感染は避けられましたが、その子犬は狂犬病のおそれがあると診断され、間もなく死亡しました。

2.狂犬病は、日本では過去約半世紀確認されていませんが、犬に限らず他の動物にも感染する病気であり、人間に感染した場合、発病後の致死率が極めて高い恐ろしい病気です。
 特に最近は、中国でもペットブーム等により犬などを飼う方が増えている一方で、登録、予防接種などの措置を講じていないことも多く、農村部だけではなく都市部においても狂犬病に感染した犬などが増加していることが指摘されています。また、犬などに咬まれた後に必要となるワクチンが十分でないことにより、適切な治療措置が施されないことも少なくありません。このため、狂犬病は中国における感染症のうち最も死亡者の多い疾病であり、毎年1000人以上の方がこの病気で亡くなっています。

3.このため、中国滞在に際しては、次の点にくれぐれもご注意願います。

(1)中国では青空マーケットや街頭などで手軽にペットを購入できますが、そうしたところで売られている動物には衛生上の措置は施されておらず、リスクが伴うことを十分に留意し、かわいいからといって不用意に購入することは避けて下さい。犬猫に限らず、鳥やラットなどについても、他の感染症リスクを伴うことから、不用意に購入 することは避けて下さい。

(2)具合の悪そうな動物には決して近づかないで下さい。弱ったネコを看病しようとして狂犬病に感染したケースも報告されています。

(3)犬やネコなどに咬まれたり、傷口を舐められたりした場合等は、直ちに病院を受診して下さい。この場合、ワクチンを複数回接種することによって、発病を避けることも可能です。(ただし、頭部の近くを咬まれた場合や小さなお子様の場合など、手遅れになることもあります。)

(3)中国政府による原因分析  
  中国衛生部編集による「2004年中国衛生年鑑」における狂犬病予防治療の現状の報告概要は次の通りです。
 「狂犬病は乙類伝染病(注:甲乙丙の3種類に区分され、乙類は発生時の各種規制措置、発生動向調査等の対象)として発生動向調査を行っている重点伝染病の一つである。1985年以来、衛生、農業、公安等の関連部門が連携して、中国の疾病発生をコントロールしている。しかし、1997年以来、一部の省で狂犬病が毎年増加し、特に最近3年は一部地域で上昇が明らかとなり、発病者と志望者数が増加している。このような上昇傾向に直面し、衛生部は専門家調査班を組織し、状況と予防治療に関して調査した。

専門家の分析によると狂犬病が増加した主要原因は次の通り。
(1)都会ではペットとして、農村では番犬として飼う事例が増大。
(2)犬に対する予防接種率が低下。
(3)国民の狂犬病の危険に対する認識が低下し、犬に咬まれた者が適切な傷口の処理とワクチン接種を行わなくなった。
(4)狂犬病ワクチンの管理体制が脆弱で、品質が維持できていない。

 この狂犬病発生上昇傾向を抑制し、国民の生命健康の安全、社会秩序の安定を図るため、伝染病防治法に基づき衛生部、公安部、農業部、国家食品薬品監督管理局連名で通知を発出し、各部門は分担連携し、発生動向調査報告、救急治療を行っている。衛生部、公安部、農業部、国家食品薬品監督管理局は合同チームを組織し、広東省、湖南省に立ち入り、狂犬病施策の状況を監督検査した。これによると、一部の地区では部門間の連携が不足していた。今後、ワクチンの品質管理、予防・治療に関する宣伝教育を進めていくこととしている。」

コメント

ペットは家族です

共同通信 2006年8月1日0時2分
中国雲南省の牟定県政府は31日までに、狂犬病対策で軍用犬を除く県内の犬約5万匹の一斉処分に乗り出し、90%以上を殺したことを明らかにした。中国各紙が同日報じた。
 雲南省の地元紙「生活新報」によると、同県当局は4月以降、県内で住民3人が狂犬病で死亡した事態を重視。公安局長をトップとした犬退治専門のチームを組織、処分に着手した。飼い主への補償金は1匹当たり5元(約72円)。

共同通信 2006年10月23日16時11分
人民日報によると、衛生省は今年1月から9月までの全国の狂犬病発生数が昨年同期比29・7%増の2254件に上ったと発表した。9月だけでも318人が死亡しており、5カ月連続で中国の感染症による死亡者数のトップとなっている。同紙によると、都市部でのペットブームなどが背景とみられる。北京の日本大使館は中国滞在の日本人にペットを購入しないよう呼び掛けている。

厚生労働省 福岡検疫所
2005年の中国の狂犬病による死亡者数は2,545名でした。

中国では、10数年前には街中では犬も猫も見かけなかった。文化大革命後の食料が無い時代だったので、犬は食べてしまったのだろうという説があるが、実際には犬を飼うのは贅沢と白眼視されていたのだろう。ところが、高度成長とともに次第に野犬が増え、現在では農村部での狂犬病被害が深刻な状況との報道がされるようになった。
中国の犬の総数は一説には1億5000万匹という統計がある。登録制度の確立している日本では1245万7000匹(ペットフード工業会調べ)で人口一人当たり0.1匹となる。保有率が同じであるとすれば、人口13億人の中国では1億5000万匹くらいいても不思議ではない。

  • 2006/10/29(日) 21:34:07 |
  • URL |
  • 青云 #-
  • [ 編集]

詳細なデータ

>青云さん
詳細なデータをありがとうございます。
2005年の死者数が分からなかったのですが、2004年よりも少し減少したのですね。
それにしても、雲南省で5万頭の犬を屠殺したのですか?こんな後処理でなく、ワクチン接種を徹底させるべきだったのですがねぇ。さすが中国です。

  • 2006/10/30(月) 07:13:17 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

飼い犬も処分?

雲南省の5万匹を処分という記事は以前見たことがあります。でもそのときは野良犬のことだと思っていました。個人で飼っている犬も強制的に処分されたのでしょうか。
その処分の様子を写真で見ましたが「屠殺」というものでしたね。
日本だと薬殺でしょうか?実際に安楽死させているかは疑問ですが、さすがに街中で嬲り殺すことはないでしょう。

  • 2006/10/30(月) 11:59:54 |
  • URL |
  • カンカン #J7gMWUUA
  • [ 編集]

この問題は

中国の中央政府も非常に重視しているようで、この数日、CCTV(中国中央テレビ)の夜7時の「新聞聯播」では毎日この件に関しての報道をしています。
特に首都北京では大規模な無登録犬や野良犬狩りをやっているようです。また、各地の省会(省の中心地)レベルの大都市での対応についても報道されています。
でも、地元はと見れば…、相変わらずで、何もやってません。
地元TV局のローカルニュースでも犬関係の報道は何もありません。
だいたい、この辺では犬の登録制度や狂犬病の予防注射があるのか無いのかもはっきりしませんし、あってもしていないのがほとんどだと思いますね。
まあ、狂犬病の話もほとんど聞いたことがありませんが。

ところででっつさん、大連開発区ではどうですか? 

報道はあるけれど

>遼寧省営口市在住さん
大連市でも、開発区でも、聞いたことがりません。
大連のローカル誌を眺めていますが、今のところ狂犬病の噂は出ていませんね。

  • 2006/10/30(月) 17:00:55 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

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