大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ハンカチを持つ日本人

日本のテレビ番組(世界ウルルン滞在記、麻婆豆腐修行)で、中国のレストランでウェイトレスが、客を日本人だと判断する決定的な材料の一つが「ハンカチ」だという放送があったそうだ。

そう言われてみれば、中国に限らず世界中を探しても、ハンカチをこれほど重要視している国民って少ないんじゃないか思い、納得した次第だ。仕事柄、欧米人との付き合いもあったが、彼らがハンカチを使っているところを見たことが無い。

ハンカチを使う場面といえば、なんと言ってもトイレから出て手を洗ったあとだが、アメリカのトイレなら必ずペーパータオルが設置されており、手を拭いてクシャクシャに丸めてポイが当たり前だ。場末の小さな飯屋でも必ずペーパータオルがある。アメリカ人は、レバー式の巻紙タオルだったら、ガチャガチャガチャガチャと5回も6回もレバーを回して大量の紙を取るし、折りたたみ式のペーパーなら3枚も4枚もまとめて取って丸めてポイだ。中国人のやり方も同じように見える。

前面の壁を見ると
「一枚で十分に手が拭けます」
なんて書いてあるが、一向に気にする気配が無い。

これが、モノを大切にする教育を受けた日本人にはちょっと抵抗がある。一枚と言われれば、一枚を丁寧に使って指の間まで拭いて十分に濡れた紙をそっと捨てるのだった。

中国のホテルやレストランでも、三ツ星クラス以上なら、必ずと言ってよいほどペーパータオルを備えている。少なくともエアータオルがあるだろう。

一方、日本はといえば、しゃれたレストランで、掃除が行き届いた綺麗なトイレであるにもかかわらず、ペーパータオルを置いていないところも多く、外国人を連れて行くと困っていることがある。元々、ペーパータオルの習慣が無い日本だから、設置している店も少ないのだろう。

また、エアー式ドライヤは成田空港などにも設置されているが、トロいことこの上ない。3分も4分もかけて乾かしていると次の人が順番を待ちきれず、ズボンで手を拭いて出て行ってしまう。体裁だけ整えて、全く実用性を考慮していないお役所仕事の典型だ。

最近では、三菱電機が「ジェットタオル」を開発して、エアータオルの使い勝手が格段に良くなった。省資源の点からも、こいつを普及させて欲しい。

さて日本人とハンカチだが、子供の頃は出かける前に、おかあちゃんから
「忘れ物はないの? ハンカチは? ちり紙は?」
と、第一番目にチェックされる項目だった。
家庭のみならず、学校でも忘れ物検査をして「今週の忘れ物記録」とかなんとかで
  でっつ:ハンカチ3回
  花 子:ハンカチ2回
なんて教室の後ろに張り出されたものだ。
今の子供なら、
「ハンカチ忘れたからって、何だよ、カンケーネーよ」
なんて、反発するかも知れないが、その頃の子供たちは素直なもので
「ハンカチ忘れるなんて、ボクは悪い子なんだ」
と、反省しきりだったと思う。

「ハトがマメ食って、パッ」
という有名な呪文がある。
出勤前に持ち物チェックのために唱えるのだが、それぞれ次のようなものを意味を持つ。
:ハンカチ
:時計
:がま口、財布
:万年筆、筆記用具
:眼鏡
:櫛、身だしなみ用品
:手帳
:パス、定期券
ここでも、ハンカチが一番に登場している。

それほどまでに、携帯用品としてハンカチを重視する教育を受けた日本人は、他の外国人よりもハンカチを携帯する確率は高いようだ。レストランでそっとハンカチで口をぬぐう女性、辛いものを食べて額から滲み出る汗をハンカチで拭く男性、この人たちは間違いなく日本人だ。

中国人ならどうするかって?
10人中9人までが
「服務員!! 紙ナプキンを持って来てくれ!」
と、叫ぶに違いない。

ハンカチ自体は西洋文化の産物だろうが、日本には伝統的に手拭があった。タオルほどかさばらず、適当な長さがあるから、手を拭き・汗を拭く以外にも、気合を入れるときにはねじり鉢巻、怪我をしたら包帯代わり風呂敷の代わりにもなるし、泥棒に入るときには頬被りと用途が広い優れものだ。
労働者や農民のみならず、明治の書生やバンカラ学生は腰手拭が必需品だった。
常に手拭をぶら下げていた習慣と西洋文化のハンカチが融合して、日本独特のハンカチ文化が形成されたのではないだろうか?
日本人のアイデンティティーの重要な要素の一つである、とは言いすぎかな。

ハンカチ王子で名を高めた早稲田実業の斉藤投手の影響もあって、ハンカチを話題にしてみた。

コメント

なんてリアルタイムな

丁度数日前、中国人女性の結婚斡旋業のお仕事をしている方から、このお話を聞いたばかりです。
やはり、日本女性と中国女性の違いは、というとハンカチを持っているかどうか、ですって。
バックを入り口で預ける場合、日本人女性は必ずハンカチだけは手に持つと。そういえば、自分はどうだっけ、確かに何も無いと心もとなくて、ハンカチかティッシュを持つなあ、と。
同席していた中国人女性に「じゃあ、トイレに入って手を洗ったら、そのあとどうするの?」と聞くと、彼女は「ズボンとか服の端で拭きます」と笑っていました。両手を前で交差して背中に回して拭く動作もしていましたよ。日本では見られない光景でしょう?
でっつさんのハンカチ文化の考察はすごいの一言です。深く考えたことはなかったので。
日本の手ぬぐいや風呂敷の文化はとても美しくて自慢できますね。誇りに思います。

  • 2006/11/02(木) 11:23:49 |
  • URL |
  • カンカン #J7gMWUUA
  • [ 編集]

白・赤・黄・青

スペインの闘牛場では、果敢に戦ったマタドールに対して、観客たちは総立ちで「白いハンカチ」を振って、彼の栄誉を讃える。

歌謡曲の一節に、~アカシアの花の下で そっと涙を拭いた「赤いハンカチ」、こんなのがある。

島 勇作(高倉 健)の帰りを待つ妻 光枝(倍賞 千恵子)の家にはためいていたのは数百枚の「幸福の黄色いハンカチ」だった。

今夏の甲子園での「青いハンカチ」は記憶に新しいところだ。

  • 2006/11/02(木) 22:30:48 |
  • URL |
  • hexue #0gXy5ln6
  • [ 編集]

新たな持ち物チェック呪文

サケメシ
サ  財布
ケ  ケータイ・携帯電話
メ  メモ帳
シ  社員証

せけくのはくて(意味不明)
せ  セキュリティーカード
け  携帯電話
く  クレジットカード
の  ノートPC
は  はんこ(印鑑)
く  薬
て  ティッシュ

ハトがマメ食って、パッ
これもはじめて聞いた言葉でした。
常識ないのかな、俺って。

  • 2006/11/03(金) 22:36:31 |
  • URL |
  • 青云 #-
  • [ 編集]

ハンカチ・アンソロジー

>カンカンさん
茶道の席では懐紙を携えて、菓子を取ったり指先を拭いたりしますが、西洋文化だったら(中国でも)主催者側で用意すべきものでしょうね。

>hexueさん
スペインの白は知りませんでしたが、赤黄青は良く分かります。
特に、「幸せの黄色いハンカチ」は懐かしいですね。

>青云さん
私が東京勤務時代には、
「時計、眼鏡、定期、財布、手帳」
と、何の芸も無く玄関先で指差し確認をしていました。
今の時代は、携帯と社員証(セキュリティカード、入門証)が不可欠ですね。

  • 2006/11/04(土) 05:08:03 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

青伝様、大丈夫

私も「ハトがマメ食って、パッ」初めて聞きました。
都会限定の呪文だったのでしょうか。
現代は昔より便利になったはずなのに、かえって持ち物が多くなったのですね。ノートPCなんて、いくら軽量化していてもやっぱり荷物でしょうに。
携帯で追われるから、電車の中でもパソコン開いて仕事している現代人。ゆっくり小説を読むことも出来なくて。せつないです。

  • 2006/11/04(土) 06:04:46 |
  • URL |
  • カンカン #J7gMWUUA
  • [ 編集]

青いハンカチ王子(笑)。先日、日本に帰ったときに初めて知りました。
でっつさんはよくご存知でしたね。

  • 2006/11/04(土) 15:15:17 |
  • URL |
  • o #-
  • [ 編集]

上のコメントは私です

あ、名前が「o」になっちゃったけど、書いたのは私です!

  • 2006/11/04(土) 15:19:54 |
  • URL |
  • o-chuck #-
  • [ 編集]

つい先日、シャングリラホテルの1Fのトイレで手を洗って日本と同じようにポケットからハンカチを出して手を拭いたら、服務員のオジさんが僕を指差して大笑いしていました。(しまった・・・

  • 2006/11/04(土) 20:00:16 |
  • URL |
  • だんご #-
  • [ 編集]

どうして笑うの?

>カンカンさん
大連に来てから、本を読まなくなってしまいました。
夜は専らDVD鑑賞。

>o-chuckさん
久しぶりですね。
子育てノートの更新が止まっていたので心配していましたが、一昨日から再開しましたね。

>だんごさん
シャングリラのおじさんは、どうして笑ったのでしょうか?
良く分かりません。

  • 2006/11/06(月) 07:13:16 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

検索から寄らせて頂きました。
私の子供は軽度の自閉症です。感覚過敏があり、聴覚が敏感な為、ジェットタオルの音が大嫌いです。同じようなお子さんは多いです。
こどもたちの6%くらいに何らかの発達障害があると言われている今、こういった子供もいるということを知ってもらいたいと思い、投稿しました。
ハンカチ、手ぬぐいの文化はエレガントで、エコでもあり、是非そのままであって欲しいです。
ジェットタオルが廃止にならなくても、そばの人にエクスキューズして使うようになってくれないものかと・・・
失礼しました。

  • 2008/01/10(木) 09:20:52 |
  • URL |
  • 紫 #-
  • [ 編集]

音に敏感な人

>紫さん
コメントありがとうございます。
障害児の真の姿ってあまり知られていない面が多いようですね、そういう感情を持った子がいるとは知りませんでした。
今後、周囲にお子さんがいたら配慮するように心がけます。
日本人のハンカチ文化って、世界に誇るべきものだと思います。

  • 2008/01/11(金) 08:07:06 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://huaihua.blog5.fc2.com/tb.php/480-f3cd50a3
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。