左右に2つの輪が広がり、2本の紐が垂れ下がる形になる結び方で、プレゼント品のラッピングにも使われる基本的な形だ。
サンプルとして、手元の適当な紐で結んでみた。

この紐はちょっと硬いので、輪の感じが良く見えないが、左右のバランスが取れている、まぁ、こんなイメージの結び方だ。
レストランのウェイトレスのエプロンでは、このように結ぶのが基本だと思う。
これに対して、片結びとか、縦結びとか言われる、カッコ悪い、へたくそな結び方がある。

上と同じ紐で結んでみれば、こんな具合だ。
上の写真と比べてみれば、かっこ悪さは一目瞭然だ。
日本の食堂では、ウェイトレスは蝶々結びをしているのが当たり前だし、もし縦結びになっていたら
「ちーちゃん、エプロンの結び方が変だよ!」
なんて、同僚が直してくれると思う。
だが、中国のウェイトレスは、結び方に頓着していない娘さんが多いような気がする。
同僚が直してくれるどころか、みんなが片結びなのだから仕方がない。
このネタに着目した後で、続けて飛行機に乗る機会があったので、スチュワーデス、おっと今はCAって言うんだっけ。中国語では、「空中小姐」略して「空姐」なんていう。そのCAのエプロンの結び方を撮ってやろうと狙っていた。
中国南方航空は、エプロンの後ろが「ボタン止め」だったので関係なかった。
中国東方航空(うろ覚えだが)に乗ったときに、予想通りCAの皆さんがみんな片結びにしていた。狙いが当った。
「こいつは何としても撮らなくちゃ」
レンズが回転するデジカメで、盗み撮り。あまり目立たないように席に座ったまま、女性CAのケツを追っかけて、何枚か良い写真が撮れたと思ったその時、突然後ろから声をかけられた。
男性のCAがオレを睨みつけて
「お客さん何をやっているんですか、そんなことしちゃダメです」
「写真を撮っているだけだ」
「ダメです、削除してください」
飛行機で女性CAのケツの写真、いやうしろ姿を撮っちゃいけないという規則があるとも思えないのだが、こっちも多少後ろめたい気持ちがあるので、言われた通り、撮った写真を削除した。
自宅に帰ってみると、ブレてボケているが一枚だけ削除し損ねた写真が残っていた。

その貴重な写真がこれだ。
ひどくブレているが、輪っかが一つで、紐がだらしなく垂れ下がっている片結びの雰囲気はつかんでもらえるだろう。上に3枚並べた下手な結び方の真中のパターンだ。
憧れのCAでさえこんな有様だ。
そんなことがあった後で、JAL系の飛行機に乗った。
やっぱりこちらは、みんなきれいな蝶々結びにしていた。
先の苦い経験があるので、今回は事前に事情を話して、納得の上で撮らせてもらった。

エプロンの柄と重なって分かりにくいかもしれないが、ノリが効いてびしっとアイロンがかけられ、きれいに蝶々結びにしている。
こういう細やかな配慮って、いつどんな風に覚えるのだろうか?
日本と中国では、明らかに違いがある。