大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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お前はオレのもの

本事典の読者の一人である、こうちゃんが、彼女と付き合い始めの頃に、
「お前はオレのもの」というつもりで、彼女をグッと抱き寄せて
『我的東西』
といったところ、彼女が突然怒り出して、収拾するのが大変だったとのエピソードを紹介してくれている。

今時の女性は「オレのもの」なんて言われても喜ばないと、カンカンさんがコメントしていたが、「オレのもの」というからには、「他の女性は目に入らない」ことが前提であろう。

さて、女性の主観はともかく、どうして、彼女が突然怒り出したかというと、中国語で「もの」は何ていうのと聴くと、99%の人は「東西」だと教えてくれるだろう。
そうと知ったこうちゃんは、中国語で愛を囁けばもっと親近感を持ってくれるに違いないとばかりに、
「オレのもの」 ⇒ 「オレの東西」 ⇒ 「我的東西
となったようだ。
ところが、中国語で「東西」というと物理的に存在する「物体」を意味することが多く、日本語の抽象的に所有権を表すというような用法がない。つまり、下卑な表現になるが
「お前はオレのおもちゃだ」と、あたかもダッチワイフ同然の物言いをしてしまったのだ。
(こうちゃん、失礼、汗;)

物理的に存在する物を厳密に示すならば、中国語でも「物品」とか「物体」とか「物件」などの表現もあるのだが、口語的には殆どの場合「東西」ですます。

逆に日本語の「もの」には、
 ・ものすごくたくさんの用法がある。
 ・目は口ほどにものを言う。
 ・年寄りの言うことは聞くものだ。
 ・ものにとり憑かれる。
 ・もののついでに教えてやる。
 ・どんな抵抗もものともしないで突き進む。
 ・バカなことをしたものだ。
 ・どうしても嫌だっだんだもの
 ・北方領土は日本のもの
 ・おばあちゃんはもの静かな人だった。

以上は、どれも物体であるものを示していないのだから、ここに中国語の「東西」を当てはめるとおかしなことになる。

中国語の「東西」を人に当てはめた用法もあるが、概して悪い用法である。
遼寧省営口市在住さんが紹介してくれた用法二つ
  (1) 那個小子,真他媽不是個東西
     あのクソガキ、本当にどうしようもねぇクズだ!
  (2) 没用的老東西
     役立たずの老いぼれめ!

その他に「壊東西」が「ろくでなし」とか、辞書に出ている。
「東西」が、なぜ物品を意味するようになったのかについては、以前の記事を参照して欲しい。

また、「物」に関して、サンディから、司馬遷の『史記』の中の一節を拝聴した。
    「物有不可忘、或有不可不忘」

これは、1959年の中国版センター試験に出題された文章で、古文として扱っている。つまりこの文章では「物」を「事情」とか「物事」とかの意味で使っているが、現代中国語では「物」一文字で、このような用法はない。

以下、中国版センター試験の紹介

四、用现代汉语把下面的文句翻译出来(本题6分):
   (下の文章を現代の中国語に書換なさい、配点は6点)
物有不可忘,或有不可不忘。
夫人有于公子,公子不可忘也;
公子有于人,愿公子忘之也。

模範解答は
事情有的不应该忘掉,也有的不应该不忘掉。
别人对公子有好处,公子是不应该忘掉的;
公子对别人有好处,希望公子忘掉它。

物事には忘れてはならないことがあるが、また忘れなければならないこともある
誰かが王子に恩恵を与えたなら、それを忘れてはならない
王子が誰かに恩恵を与えたなら、どうか忘れなさい

コメント

そういえば本日は

これは、情人節にちなんだ記事でしょうか?
以前の記事を読み返して笑ってしまいました。懐かしくて。

外国語を直接翻訳にあてはめると、とんでもなくおかしなものになりますね。エキサイト翻訳がいい例で。
ニュアンスとか、その文化の背景とかを把握しないと失礼な物言いになることもあります。
といって、ビクビクしていたらいつまで経っても上達しないし。
私は中国でご馳走になった時、調子に乗って「真他ma好chi !」と叫んだところ、食卓の大人も子供も服務員も固まってしまった、という失敗をやらかしたことがあります。少々下品な表現とはわかっていたのですが、程度を把握していなかったのですね。あとで「人前で言ってはいけない」と注意されましたよ。

「小姐」の呼び方も地域によって蔑称になったり「お嬢さん」という意味になったり、その時々でも違うようです。
まあ、間違えたら「外国人だから!」でごまかすことにしましょう。

ところで、バレンタインにちなんで、中国で「七色のバラ」が発売されたそうで。一本200元~300元って、高いでしょう!
写真見ましたが、すごい色です。オランダからの輸入ということですが。
日本では売れないと思うなあ、この色味は。

  • 2008/02/14(木) 08:58:21 |
  • URL |
  • カンカン #J7gMWUUA
  • [ 編集]

汗・汗・汗・汗・笑・笑・笑

いや~~~~、お恥ずかしい(汗)
でも、私の一言がこの大連雑学辞典で参考にしていただくなんて
恥ずかしいより、光栄です(大笑)
今では彼女は日本語と中国語をチャンポンにして
『私は老公のものです。老公は私のものです』と言っていますよ(笑)

  • 2008/02/14(木) 16:13:48 |
  • URL |
  • こうちゃん #-
  • [ 編集]

Re:そういえば本日は

>カンカンさん
そういえば、今日はバレンタインデーでしたね。全く気付かずに書いていました。
敵意のない間違いは、外国人だからと許してもらえますよ。
七色のバラですか?
ネットで探して写真を見ましたが、すごいですね。ここまで人工的だとちっと引いてしまうなぁ。

  • 2008/02/14(木) 19:08:14 |
  • URL |
  • でっつ #-
  • [ 編集]

笑・笑・笑

情人節は、お国変わればずいぶん違いますね。
今回は、こうちゃんさんに座布団10枚+10拍手くらい差し上げたいです。
こうちゃん発言に対するでっつさんの解説がリアルで大笑いです。
情人節快楽!!!

  • 2008/02/14(木) 19:12:43 |
  • URL |
  • 大黒さん #-
  • [ 編集]

Ni shi Wode,

こうちゃんさん、日本語と中国語のちゃんぽんとは面白い解決法ですね。
やはりちゃんぽんでないと意は伝わりませんでしょうね。
ちゃんぽんしないとどうなりましょうか。
老公是我的。我是老公的。
東西が省略されましょうか。
金瓶梅などには一物という意味で使われてますから、NiShiWodeDonxi! は
Shi の発音にいろいろな意味があるので Ladyの前では誤解される惧れありです。
老婆是人家的好!

  • 2008/02/15(金) 11:29:50 |
  • URL |
  • サンディ #-
  • [ 編集]

あらまあ

でっつさま
>全く気づかずに書いていました
って。
中国式に、女性に花を贈るとか
日本式に、女性からチョコを貰うとか
何も無かったのですか?

・・・・・・・大丈夫ですか?
ひとごとながら、ちょっと心配です。

  • 2008/02/15(金) 13:23:36 |
  • URL |
  • カンカン #J7gMWUUA
  • [ 編集]

Re:あらまあ

>カンカンさん
何が心配ですか?
色恋沙汰には目もくれず、大連雑学事典の執筆に集中している。
理想的な姿で、全く問題ありません。 でしょ。

  • 2008/02/17(日) 22:39:22 |
  • URL |
  • でっつ #-
  • [ 編集]

バラの花束

一本150元もするバラを贈ったなど、虚栄の世界というか,crasyな現象ですが、皆さんに報告します。
でっつさんは現在は雑学事典執筆に専念されておられるようですが、
以前、誕生日にはご自宅までバラの花束が妙齢の女性から届けられ、彼の仲間たちが、たいそう羨ましがったことがあります。
何も無かったのですかとカンカンさんの心配を解消するために披露する次第です。(笑)

  • 2008/02/18(月) 17:04:39 |
  • URL |
  • サンディ #-
  • [ 編集]

なんてロマンチックな

サンディさま。
>誕生日にはご自宅までバラの花束が妙齢の女性から届けられ

まるで石原裕次郎かグレゴリー・ペックの映画のようなワンシーンですね!私もそういう素敵な場面に立ち会いたかったですワ。
でっつさんが、大連雑学辞典の執筆に根を詰めるあまり、はや枯れておしまいになったのかと、老婆心から要らぬ心配をしてしまいました。
今後は、より誠実な一読者として、お邪魔させていただくことにしますね。

サンディさま、心温まるスクープをありがとうございました!
今後も続報を期待しております。


  • 2008/02/18(月) 19:01:51 |
  • URL |
  • カンカン #J7gMWUUA
  • [ 編集]

困ったおじさんが現れましたねぇ

匿名で情報発信をしているのだから、現実とネットは分けてもらいたいのだが。

さて、
>カンカンさん
そんなにロマンチックな話じゃないんですよ。
当社の社員が、総経理の誕生日に花を届けてくれただけのことで、色恋沙汰とは関係ない話です。
パチンコ屋の開店祝いみたいに立派な花でした。
翌月曜日に「花代」という領収書に、総経理として承認の判子を押さなければならないというオチがついています。(笑)

  • 2008/02/19(火) 12:58:04 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

バーチャル現実

あんな立派な花束は、日本ではとても考えられないし、第一自宅まで
本人が届けてくれるなど、日本の社会では現実には殆どありえない話です。あれは多分夢まぼろしか、ネット上でのバーチャル リアリティというべきか。その後どうなったか、続報は披露できません。
大連という職住接近の環境で、尚且つ従業員からとても信頼されている総経理にしか届かないものだったので、彼の仲間の総経理たちは本当に羨ましかったのでしょう。

  • 2008/02/19(火) 17:02:22 |
  • URL |
  • サンディ #-
  • [ 編集]

いいじゃないですか

でっつさま。
照れくさいのは解かりますが、そういう時は「いあや、お恥ずかしい」とでも、濁しておくものですよ。
そういえば、以前、誕生日の記事で社員さんから大きな置物をいただいたり、ズボンをプレゼントされたりしましたね。
そのお花も写真に撮ってあるのでは?
ぜひご披露いただきたいものです。
でっつさんに対する、社員さんたちの気持ちが伝わってくるようで、微笑ましいエピソードでは。

  • 2008/02/20(水) 11:12:25 |
  • URL |
  • カンカン #J7gMWUUA
  • [ 編集]

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