生活インフラって何かと言えば、生活するための基盤のことだ。
「衣食足りて礼節を知る」と言う言葉があるが、ここでいう「衣食」よりももっと基本の部分、「空気と安全は無料だ」と言われる辺りかな。
ホテルなんかは管理がしっかりしているからマシだが、一般のアパートや賃貸マンションを借りるとトラブルが続出だ。これらの物件は、個人が投資目的で買った家を不動産屋経由で契約することが多い。不動産屋との契約条件にもよるが、一旦契約してしまったら、大家さんと個人交渉になることもしばしばだ。
・ある日突然電気が使えなくなった。
夏場に多いのだが、電力量が足りなくなったからと、限電(電力を制限)されることがある。電力公司から通知があるらしいのだが、日本人が情報をつかむのは難しく、実質的には突然停電になったと感じる。ともかく、通常は1日単位で突然電気が使えなくなるのだから、困る。
・ある日突然電気が使えなくなった。
限電かと思ったら、周囲の家は明かりが点いている。よくよく聞いてみたら、大家が電気代を支払っていないので止められたと分かった。さっさと支払うように交渉したが、土日は支払えないので2日間待ってくれと。これは、限電による停電よりも腹が立つ。
・下のフロアの住人が怒鳴り込んできた。
水が漏れているから、水道の元栓を止めろと言っているようだ。そんなことは知らんと応対すると、つかつかと上がりこんで来て、「ほら、ここから水が漏れているから、下の階はびしょびしょだ、元栓を止めろ」と言うわけだ。大家を呼んで修理させるまでは、水道が使えない。
大連に限らず、中国の建築物では、水周りのトラブルが非常に多いので、自分自身が加害者になる場合と、逆に被害者になる場合と、両方ともリスクが大きい。
・突然、温水が吹き出てきて、カーペットがびしょびしょになった。
大連には、暖気という地域暖房機の設置が義務付けられている。これは、地域の熱力公司が、温水を供給して広く住民に暖房を提供すると言うもので、スチーム暖房機のような機器もあるし、最近では床下暖房機も増えている。問題は、この配管工事がいい加減な場合が多いので、突然配管が外れたり緩んだり壊れたりして、温水が吹き出すことがあるのだ。こうなったら、業者を呼んで修理させるしかないのだが、室内はびしょびしょだ、しかも鉄錆が一緒に吹き出ることが多いので更にに悲惨だ。
これも、前述の水周り事故の一例だ。
・エレベータが止まった。
比較的新築マンションの16階辺りの部屋を借りた人の経験だが、入居して3週間ほどのある日、突然エレベータが使えなくなった。管理人に聞いても原因が分からない、いつ復旧するのか聞いても一向に埒が明かない。結局、新築だからと喜んで入居したにもかかわらず4日間ほど、16階まで階段を上らざるを得なかった。
・ビルからタイルが剥がれ落ちた。
街を歩いているときに、上から物が落ちてくるリスクがある。オレが目撃した事例では、12階建てのマンションの屋上付近の壁からタイルが10枚ほど同時に剥がれ落ちて地上で砕け散ったことがある。このときは、幸い、人はいなかったので怪我人は出なかったが、通行人がいたら重傷間違いなしだが、こんなことはニュースにもならない。
この目撃事件以降、気を付けてビルの壁を見るようになたのだが、こうしてみると、タイルが剥がれ落ちている部分が結構目立つのだ。

左側のビルの黒い部分のタイルが剥がれている、右側のビルの赤い地肌が出ている部分のタイルがない。
ニュースになった事例としては、開発区のマイカルのガラスが落下して通行人女性の耳をそぎ落とした事故があった。不幸中の幸いといえば命に別状がなかったことだが、安全性を無視した奇妙な建築設計が引き起こした事故だと思っている。
道路を普通に歩いていて上から建築物が落下してくるとは、生活インフラのリスクと言っても過言ではあるまい。
