大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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泣き叫ぶこと

秋葉原で冷酷な通り魔事件が発生して、7人が死亡し11人が重軽傷を負わされた。殺された人の遺族、特に人生これからという大学生の息子や娘を刺し殺された親の悲しみや苦しみ、悔しさは想像を絶するものがあるのは、なに人も異論はないだろう。
この親たちが、テレビ取材のインタビューに答えて
「何の罪もない息子を殺されて、憤りが収まりません。二度とこのようなことが起きないように、願って止みません」とか
「娘を返してください、犯人を極刑にして欲しい」などと、
発言内容は過激だが、時々言葉に詰まりながらも冷静に対応している姿が報道されていた。

また、不幸にも、一昨日には岩手・宮城内陸地震が発生し、現時点で9人が死亡し11人が行方不明、また多くの被災者が避難所暮らしを強いられているが、彼らへのインタビューでも
「預金通帳も免許証も全て失いました、これからどうするか考えます」
と、気持ちの不安とは別に、極めて冷静な対応をされていた方がいた。
日本では、犯罪被害者の遺族でも、災害の被害者本人でも大概このような冷静な言葉の対応をする。(そういう人を選んでいるのかもしれないが)
つまり、全国に放送されるテレビ画面では、冷静な応答をするのが立派な態度だと考えられているからだろう。

これに対して、中国の被害者の対応はまったく異なるような気がする。もちろん個人個人によって差はあるのだが、一般に感情に任せて泣きじゃくるパターンが目立つ。マイクを向けられても、言葉を話すことなく、ただ泣きわめくだけ
「ウァ~ン、ウワァ~ン、息子が帰ってこなぁ~い、息子ぉ、息子ぉ!!」
「おっかぁ~、おっかぁ~、どこにいるんだよぉ、おっかぁ~」
というようなパターンだ。
事件や事故の直後なら理解もできようが、数日経って葬式の日のインタビューでも同様に泣き叫ぶのが普通だ。

日本では、公衆の面前で感情に流されて泣きわめくのは、自己抑制ができない未熟な人間だと思われるが、どうやら中国にはそういう考えはないようだ。むしろ逆に、家族を失った悲しみを表現することで追悼の意を示しているのかもしれないし、母親を亡くしたのに冷静にインタビューに応じるなんて、母親への想いが薄い冷徹な奴だと思われるのかもしれない。

オレは直面したことはないので真偽のほどは明らかではないが、中国には「泣き女」という仕事があって、葬式に雇われて葬式の間中声を上げて泣いていると言う。本当にあるとすれば、これも故人を慈しむ気持ちの表現なのだろう。

「水滸伝」という有名な物語を映像化した中国のテレビドラマがあるが、その中で、2丁マサカリを振り回す暴れん坊の「鉄牛」が、病気で母を喪ったときに大声を張り上げて泣いていたシーンにオレは違和感を感じたものだ。次々に友人たちが慰めるのだが、「鉄牛」は言葉を返すこともなくただ泣き叫んでいるだけだ。ドラマの中では、そういう演技で母親への想いを表現したのだろうし、そういう表現を受け止めるのが中国人の感性なのだろうか。
ま、「鉄牛」は、物語の中でも教育を受けていない荒くれ者という設定なのでそれなりの表現なのだろうが、同じ「水滸伝」の中でも武芸師範の「林沖」は、たとえ騙されても泣き喚いたりはしない。心の中に悔しさを溜めながらも、あからさまに表情に出すことなく、じっと耐えながら次のチャンスを待つ。これが精神修行の表れだろうし、教育による自己抑制力の一つの表現だと思う。

テレビのニュース報道では、韓国でも泣き叫ぶパターンを見かけるが、欧米のニュースでは、日本と同じように淡々と怒りや悲しみを訴えているシーンが多いようだ。

こんなことで、どちらが良いとか悪いとかの話にはならないが、個人的に好き嫌いが生じるのは仕方がないことだ。
オレ的には、自己の感情を理性で抑えて、冷静な態度で言うべきことは言い、言葉で感情を表現する方が人間性あふれると思うし、教育程度が高いと感じる。

コメント

言語の問題かと思う。。。

こんばんわ~
僕もTVドラマではなく、水滸伝のDVD持ってるので見ました~♪
鉄牛も林沖も知ってまーす。
って事が言いたかっただけで、コメントしました。。。

え、、、確かに日本だとみんな冷静だったり、何かコメントしてますよね。

『僕が思うには』ですけど、
中国語自体に、ちょっと問題があると言うか、
欠点というか、、、表現方法の違いだと思います。
僕も中国語できる(出来てるつもり)んですが、
ある時、あるシチュエーションだと、言い表せないときがあります。
自分の勉強不足なのかも知れないのですが、
そーではなく、、、
中語にも成語や色々な言い回しもあるのですが、
そーでもなく、、、

ある意味、日本語(英語も)が便利なのだと思います。
日本の漫画が世界で人気なのも、
ある意味、”日本語”だからだと思います。
日本語の漫画には、擬音とか、効果音が色々ありますよね。
クシャミ一つにしても、色々表現できますよね。
豪快なやつとか、少女の可愛い「クシュ」ってやつとか、、、
中国語だと、無理なんですよ。
『亀ハメ波~』でも、ハッとか、ダダダダッーとか、、、
中語だと、哈とか、轟ぐらいしかないんじゃないでしょうか。。。

中語は、漢字もあって、いろいろと便利なんですが、
表現力に乏しい気がします。

だからある意味、日本といつまでも”誤解”があったりして、
仲良くなれないんじゃないでしょうか。。。

と、長々と自論を書いてしまいました。
すいません。

泣き女

そういえば、昔TVのドキュメンタリー番組で「泣き女」を観た記憶が。
でもあれは中東だったなあ、と思い、検索しました。
中国や韓国は勿論、結構世界中に分布しているようですね。

日本でも「一升泣き」「二升泣き」という言葉が残っているくらいだから、泣き女が存在していたらしいです。
でも確かに日本の葬式で泣き喚くのは違和感ありますね。
想像ですが、悲しみを誘うような、哀愁に満ちた泣き女だったのでは。

  • 2008/06/19(木) 00:22:11 |
  • URL |
  • カンカン #J7gMWUUA
  • [ 編集]

中国の擬態語

>aoiさん、こんにちは
中国語では、擬態語は割と少ないですよね。
擬態語を使うよりも、丁寧に説明してしまうから、その必要性がないのでしょうかね。
日本語では「クタクタに疲れた」なんて言いますが、中国語だと「累死了」となり、死ぬほど疲れたと説明してしまいます。
「びしょびしょに濡れた」は「湿淋淋」水をぶっかけるほど濡れたと説明してしまいます。
擬声語としては、いろいろありますね。動物の鳴き声なんか、漢字で書くと面白いですね。

  • 2008/06/22(日) 17:15:47 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

Re:泣き女

>カンカンさん、こんにちは。
悲しみにくれて涙が出てくるのは理解できますが、お金で買うというのがちょっと嫌ですねぇ。
話が逸れますが、香典袋の名前を薄墨で書くのは、悲報に接して涙が硯にまで流れ込み、墨が薄くなったと言ういわれだそうです。
悲しみと涙は切り離せないと言うことですね。

  • 2008/06/22(日) 17:20:37 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

水滸伝

>>日本では、犯罪被害者の遺族でも、災害の被害者本人でも大概このような
>>冷静な言葉の対応をする。(そういう人を選んでいるのかもしれないが)

日本でも泣き叫んでいる人はいるし、テレビ報道もどちらかと言うと、そう
いう人の方を選んでいるように思います。その方がテレビ的には「絵になる
」から。
山一證券が解散したときに、その記者会見で社長が号泣しだした。この様子
は海外のマスメディアにも大きく報道されました。これは、欧米人にとって
社長という人をリードしないといけない立場の人が、公的な場所で感情をあ
らわにすることは、あってはいけないことだからだそうです。

>>「水滸伝」という有名な物語を映像化した中国のテレビドラマがあるが、
>>その中で、2丁マサカリを振り回す暴れん坊の「鉄牛」が、病気で母を喪
>>ったときに
「水滸伝」は、私が中学生の頃に岩波少年文庫というシリーズで読みました
。子供向けの簡略版だけどもそれでも文庫本2冊分の分量がありました。
1973年に日本テレビ系でテレビドラマ化され放映されました。
中国でもテレビドラマ化されたのですね。

ここで言う、鉄牛とは黒旋風李逵のことと思うのですが、彼の母親は旅の途
中で虎に襲われて死んだのではなかったでしょうか。

  • 2008/06/30(月) 23:38:16 |
  • URL |
  • 水澄 #xZaeTiAE
  • [ 編集]

鉄牛

>水澄さん
鉄牛のお母さんは、旅の途中で病気で亡くなったと記憶していますが、そう言われると定かではありません。
山中で出くわしたトラを素手で退治してヒーローになったのは、武松でしたね。この時代だからヒーローですが、今なら保護動物虐待で捕まってしまいます。武松は、この後、役人に取り立てられ、成り行きで兄貴の嫁さんに手を出し、梁山泊に行くことになったのでした。

  • 2008/07/12(土) 11:10:19 |
  • URL |
  • でっつ #-
  • [ 編集]

武松

そう言えば、天傷星武松と言う人もいましたね。だいぶ昔に読んだので、こ
の登場人物については正確に覚えていないです。

日本のテレビドラマでは、ハナ肇氏が演じたようですが、記憶にありません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/水滸伝 (テレビドラマ)

  • 2008/07/19(土) 18:36:53 |
  • URL |
  • 水澄 #OtYh42bo
  • [ 編集]

武松

>水澄さん
ご紹介の水滸伝のページを拝見しました。武松に「ぶしょう」というふりがなが付いていて、ちょっと驚きました。私が見たDVDは中国のドラマだったので、現地発音で「ウーソン」と聞こえていました。
逆に三国志は、日本の物語を先に見たので、劉備は「りゅうび」であり「リウベイ」の発音では違和感があります。面倒なものですね。

  • 2008/07/26(土) 13:03:59 |
  • URL |
  • でっつ #-
  • [ 編集]

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