乳児向けの粉ミルクにメラミンなる物質が入っていることで大騒ぎしていたが、今度は牛乳にもメラミンが入っていたと。
日本の事故米(カビ米、農薬汚染米)のお粗末な行政を見ていると、中国ばかりを揶揄できない。
三笠フーズに対して96回も検査をして一度も見抜けなかったとは、農水省の役人がつるんでいるとしか思えない。どういうことかというと、なりたくてもなかなかなれない、受験者の中から選ばれた優秀な中央官庁の役人が、96回も検査をして不正を見つけられないわけがない、だからつるんでいたのだろうと言いたい。つるんでいると言っても、まさか賄賂をもらっていたとは思わないが、処分に困った事故米を大量に買い付けてくれるなら、あれこれ細かいことを言わずに、成り行きに任せようと放任していたことだ。農水次官が「農水省に責任があるとは思わない」と発言して更迭されたが、首になるのは当然のことだ。
メラミンについてWikipediaの中にはこんなことが書かれている。
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中国では、2007年にメラミンが混入された中国企業製ペットフードがアメリカ等に輸出され、犬や猫が主に腎不全で死亡する事件が起きた。メラミン自体の急性毒性は、ラットでの経口投与による半数致死量(LD50)が 1-3g/kgとなっている。メラミンとシアヌル酸が化学反応し生成した結晶(シアヌル酸メラミン:メラミンシアヌレート)が尿細管や尿管を閉塞させることにより腎不全を引き起こしたものと考えられる。メラミンはペットフード中のタンパク含有量(窒素含有量)を多く見せかけるために混入された。
2008年には中国においてメラミンが混入した粉ミルクが原因で乳幼児に急性腎不全が多数発生した。
メラミンとは
2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジン
分子式 C3H6N6
分子量 126.12 g/mol
(Wikipediaより)構造式を見ると、分子量126のうち炭素は3個で36しかないのに対して窒素が6個で84もあり、酸素が一つもない。およそ食い物とは思えない構造をしている。日本では、食品への混入は想定しておらず安全基準も決められていないが、2007年のペットフード事件をきっかけに、欧米では毎日経口摂取しても害がない基準が決められた。アメリカでは体重1キロ当たり0.65ミリグラム以下で、欧州では0.5ミリグラム以下とされた。例えば、体重60kgの人であれば、1日30ミリグラム程度ならば問題ないということだ。、一日に牛乳を1リットル飲むとすれば、牛乳への混入が30ppm以下なら健康被害が出るほどの問題にならないと言える。
粉ミルクへの混入濃度は、最高で2563ppmと言うから、論外である。
牛乳への混入濃度が公表されていないので分からないが、報道によれば、蒙牛、伊利、光明の牛乳とヨーグルトにメラミンが混入されていたと。 3社の市場占有率を合わせると6割を超えるそうだ。
オレも大連駐在時代には、これらの牛乳を飲んでいた。特に「光明牛乳」は、マイカルでも扱っている高級品と信じて、選んで飲んでいたほどだ。
食品のタンパク質分析にはいろいろな方法があるが、燃焼させた後の窒素量を測ることによって、タンパク濃度を調べる方法が常用されている。これは、通常の食品には、タンパク質以外に窒素を含んでいるものがないからだ。糖やデンプン等は基本的に炭素と水素の化合物だ。ところがこんな化学物質が混入するとなると分析方法自体を再考しなければならない。
中国衛生当局は、乳業メーカーへの指導を厳しくすると言うが、新聞情報の裏側を読むと、もっと恐ろしい想像ができる。
酪農家がメラミンなんて物質の正体を知らずに、牛乳の栄養価を高める添加剤と信じて使っていたと思われるような報道があるからだ。メラミン専門の斡旋業者が酪農家を回っていたらしいと言うのだ。
これは、酪農家にとっては願ったりかなったりだ。だって、水で薄めた牛乳にこの栄養価を高める添加剤をちょっと混ぜれば、タンパク質濃度が高くなるのだから、水増しした分、量が増えて、しかもタンパク質濃度が高まるから乳業メーカーに高く引き取ってもらえる。こんな良い薬はめったにないだろう。
無知に付け込んだ悪徳商法に国境はない。
