大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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建設進むハルビン高速鉄道

読者の三十里さんから、ハルビン高速鉄道建設の写真を頂いたので、紹介しよう。
三十里さんのネットネームの由来は、金州区三十里にお住まいとのことだが、三十里と言われてすぐ分かる人は少ないだろう。まず三十里の位置を確認しておこう。
金州区の中心街は開発区の北西に位置し、車で15分くらいの近さである。さて金州区三十里はと探してみたが中々見つからない。検索して、ようやく見つけたのが下の場所である。
sanshili.jpg
行政区分では金州区になるのだが、むしろ普蘭店市に近い位置にある。ご本人の説によれば、リンゴとサクランボ以外何もないそうだ。
丁度、大連から北上するハルビン新幹線の通り道に当たっている。

ここで、ハルビン新幹線の概要を見ておこう。
最新情報は、2007年8月24日の報道である。参考サイトはこちらなど。
「東北高速第一鉄路」として計画が進められ、正式名称は、哈大鉄路客運専線という。
3shou.jpg
この地図のように、大連から瀋陽、長春を経由してハルビンまでつながる高速鉄道である。要点を箇条書きで示す。
工事期間 2007年8月23日正式着工 予定工事期間59ヶ月、試運転調整6ヶ月 
           2013年初、営業開始予定
工事業者 2007年6月22日に入札、下の3社が落札した。
           中国鉄路工程総公司
           中国建築工程総公司
           中国交通建設股份有限公司
工事費用  923億元 (1km当たり1億元強)  高いんだか安いんだか見当がつかないが、
        1メートルで150万円、たったの1センチで15,000円と思うと、高いね。
長さ  全長 904.3km(新設892.8km+既設利用11.5km)ほとんどが新設である。
     遼寧省553km(そのうち大連市140km余)+吉林省270km+黒龍江省81km
     全体の約2/3が遼寧省を走る。
速度  全線複線電化となり、時速200kmで走る。
     全長904kmなのでノンストップなら4時間半で走る計算だが、少なくとも省都である瀋陽と長春には止まるだろうから、実際には5時間弱と言うところだろうか。
線路  完全に貨客分離され、客車専用線として建設される。
     基礎工事部分は時速350kmに耐えるように設計されている。
輸送能力 計画では年間7000万人を運ぶ。
   全部で23の駅が設けられ、遼寧省には15駅があるので駅数の65%を占める。
  23駅の中で「新」が付いている駅が16駅あり新規建設であることが分かる。
  その内、遼寧省には10の新駅が建設される。
  新大連駅は、現在の南関嶺(大連周水子空港の北部付近)に作られ、将来は大連交通の拠点となる。
  また、長春西駅は駅名は変わらないが新設の計画があるので、新駅は実質上17駅となりそうだ。
  遼寧省の駅 15駅
liaoning.jpg
  吉林省の駅 6駅
jilin.jpg
 黒龍江省の駅 2駅
heilongjiang.jpg
とりあえず駅名はこのように発表されているが、軽軌金州線の開業直後に「匯金市場」駅が「和平路」駅に改名された事例があるので、今後変更される可能性はある。

さて、2007年8月23日に着工され、およそ1年半が過ぎようとしており、部分的に形が見え始めたハルビン新幹線。そこで三十里さん提供の写真の出番だ。(2009年1月下旬撮影)
IMGP0329_460.jpg
まず、普通の高架建設の様子。一本一本足場を組んでコンクリート工事をやるのは大変だねぇ。

IMGP0326_460.jpg
こんなに民間施設の塀に近くて良いんだろうかなんて心配をしていたら、

IMGP0327_460.jpg
こちらはなんと民間工場施設の庭に建ててしまった。まだ使っている建物の中から撮ったので、両側に窓枠が映っている。
権利関係がどうなっているのか良く分からないが、日本だったら、立ち退き反対運動なんかで盛り上がるんだろうが、そこは中国、国家命令による強制退去があったのかもネ。

======
三十里さん、写真の提供ありがとうございました。
大連在住の読者の皆様へ、
私は大連を離れて久しいので、地元発の生データ写真をお送りいただけるとありがたいです。
うまくまとめられれば、今回のように記事に使わせていただきます。
メールはこちら(alex5006487@gmail.com)までお願いします。
謝礼も何もなく、お名前の発表だけですので、悪しからずご了解ください。

コメント

開通したら乗ることもあるかもしれませんが、切符代はイイ値段になりそうですね。
中国に行くたびに驚かせられるのは、工事の速さです。
今回、大連は3年ぶりでした。3年前、妻の実家の前はまるでラリーレースができるぐらいの凸凹泥んこ道でした。開発区駅からタクシーに乗ろうとすると、よく断られました。
でも、今では片側4車線で真中に高架ができ電車が走ってました。
近くには高速道路のインターもできていました。家の目の前にはマンションがたくさんありました。
妻は『できれば、トステム駅がもうちょっと北にあれば言うことないのに』とぼやいていました。

  • 2009/02/01(日) 13:05:48 |
  • URL |
  • ハンニバル大佐 #-
  • [ 編集]

工事は速いけれど傷むのも

>ハンニバル大佐さま
土木も建築も信じられないほど速いですね。
工事も速いし着手も速いが、傷むのも速いと思います。
大連開発区は、誕生からまだ25年足らずですから、コンクリートの建築物なら、日本ではまだまだ使えるはずですが街を眺めていると、開発区初期の建築物はみんなボロボロです。その代表は金馬大廈、当初は開発区管理委員会が入っていた由緒ある建物ですが、今は廃墟。

  • 2009/02/01(日) 20:13:29 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

建設費用

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%9D%E5%B7%9E%E6%96%B0%E5%B9%B9%E7%B7%9A
http://www.pref.fukuoka.lg.jp/d12/shinkansen-kensetsuhiyou.html

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E5%8C%97%E6%96%B0%E5%B9%B9%E7%B7%9A
http://www.jrtt.go.jp/info/data/jk7-2-3.pdf

九州新幹線(博多→新八代)…距離130km、費用が8,134億円:626万円/m
東北新幹線(八戸→新青森)…距離80km、費用が4,525億円:566万円/m

 哈大鉄路は、日本の新幹線と比べると4分の1くらいで済んでいるという事になります。高いんでしょうか、安いんでしょうか?(笑)

 あと、ちょっとツッコミ。

>現在の南関峰(大連周水子空港の北部付近)に作られ、

 南関嶺の間違いじゃないですか?

  • 2009/02/01(日) 23:55:45 |
  • URL |
  • くらぞー #.N1w6hxw
  • [ 編集]

真冬でもコンクリート打ち続行

大石橋に毎月出かけますので、普蘭店湾に架かる鉄橋が少しずつ姿を現してくるのが見えます。昨日の大連テレビで、新しい技術により真冬でもコンクリート打ちが可能になったとこの寒さの春節も休まずに工事している映像を報じてました。
だいじょうぶかな、これで南関嶺からハルピンまで4時間で結ぶそうです。
今でも、毎年冬が終わりには、橋の下の川風にコンクリートが穴ぼこになり、修理に片側通行を余儀なくされてます。日本の寒さとは桁違いですから、本当に真冬は
時速300KMだせるか疑問です。
しかしチベットに鉄道を敷くときに、永久凍土の困難を克服した鉄道建設隊のことですから、なんとかやるのでしょう。
昨年満州里まで2623列車で出かけたとき、大連からハルビンまで12時間、
そこから終点まで14時間寝たり車窓から景色を眺めました。新幹線ができたら
こうした26時間の旅もできなくなるのでしょうね。
因みに、テレビが報じていたのですが、中国の鉄道距離は一人当たりまだわずか
6CMでタバコの長さにすぎません。だから春運(春節の鉄道運輸)が大変で
帰省者がテントで何日も待たされている問題の解決のためには、新幹線の一刻も早い完成が待たれる、云々と。でも一般の老百姓や農民工はとてもそんな切符は高くてかえないでしょう。一票難求。

  • 2009/02/02(月) 13:56:33 |
  • URL |
  • サンディ #-
  • [ 編集]

突貫工事

そうですね、でっつさんの書いている通り、この国は工事が早いの何の
って怖いくらい急いで作りますよね。(公共事業に限る)日本の反対運動
やら、自然生態に・・・なんて雑音は異次元の話ですもんね。

でも最近の突貫度の高さは異常だと思います、かつて故郷の横浜に
強度計算不足が原因で、わずか一年で廃業したモノレールがあります
が、その二の舞になるんじゃないか?と心配です。まあ秘密で使い続ける
でしょうけど・・・。

  • 2009/02/02(月) 21:28:11 |
  • URL |
  • kaineko #-
  • [ 編集]

三十里のご紹介誠にありがとうございます。三十里私設大使としては誠に光栄です。
さて、サンディさんのお話では冬でも突貫工事を行っているとのことですが、当方の近所では工事はストップしています。それどころか昨秋より工事代金が未払いだとのことで、滅多に工事をしているところを見ていません。
日本と同じように、中国の土木工事も元請けからひ孫請けまでヒエラルキーがあるようで、結構問題があるのではないでしょうか。

  • 2009/02/06(金) 20:20:54 |
  • URL |
  • 三十里 #-
  • [ 編集]

ハルビン新幹線

>くらぞーさん
詳しい調査をありがとうございます。 比較してみると日本の四分の一程度の建設費でできちゃうんですね。材料費はあまり変わらないとすれば、人件費比率が差の要因でしょうね。
「嶺」の字はすぐに訂正しました。「みね」の読みで変換して適当に選んじゃったようです。

>サンディさん
いつもながらの薀蓄は素晴らしいです。
冬でも使えるコンクリートがあることは、コンクリート会社の人から聞いたことがありますが、値段が高いんじゃないかな。人件費は安いけど、材料費は他国と変わらないとすれば、高額の材料は使いずらいですね。工期的に短縮が必要なところに限定するのではないでしょうか。
後のコメントで、三十里さんのところでは冬の工事は止まっているそうですから。もっとも原因は材料費ではなく工賃支払い停滞かもしれませんけどね。
鉄道の長さを人工で割ったら中国は不利ですよ。

>kainekoさん
強度不足と言えば、姉葉建築士のインチキ設計が記憶に新しいところです。モノレールの話は知りませんでしたが、そんなことがあったのですか。

>三十里さん
写真ありがとうございました。
着工から1年半と言うことで、うまいことまとめることができました。

  • 2009/02/07(土) 08:37:27 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

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 さて、ハルピンに行ってきたばかりの私ではありますが、大連からハルピンには現在高速鉄道を着工中との話があり、大連雑学事典さんに、建...

  • 2009/02/02(月) 00:01:56 |
  • 遼東の豕日記
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