大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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オバマ大統領就任演説

アメリカ大統領就任演説と、中国にどんな関係があって、「大連雑学事典」に書いているのかと訝しがる向きもあろうが、ちゃんとした関係があって書いているのだ。
参考サイト[オバマ氏の就任演説、中国当局が翻訳文などで検閲・削除
obama.jpg

問題の箇所は、2箇所ある。
(1)演説中盤のところ
Recall that earlier generations faced down facism and communism not just with missiles and tanks, but with the styrdy alliances and enduring convictions.
先人達がファシズムと共産主義を屈服させたのは、ミサイルや戦車によってだけではなく、頼もしい同盟国と強固な信念によってであることを思い起こして欲しい。

(2)中盤の後半
To those who cling to power through corruption and deceit and the silencing of dissent, know that you are on the wrong side of history.
腐敗と謀略、反対者の抑圧によって権力にしがみついている者たちは、歴史の誤った側にいることに気づくべきだ。

中国の主要メディアでは、オバマ大統領就任演説を報道しているが、
(1)については、共産主義の単語を、
(2)部分は全文を
削除していると言うのだ。
削除したことによって、かえって中国が気にしている部分を目立たせてしまい墓穴を掘ったとの論評がある。

改めて削除部分を読み返してみると、共産主義という単語は、単語として、そのままだから仕方ないとしても、(2)の部分については、「中国政府は民衆を抑圧して権力にしがみついている」ことを自覚し、隠そうとしていることを露呈したものだ。インターネットの普及により各種情報が国境を越えて飛び交っている時代に、自国のテレビや新聞だけに制限を加えても真実は隠せない。



これとは別に、日本人が噛み付いている部分もある。
We are nation of Christians and Muslims, Jews and Hindus, and non-believers.
私たちの国はキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンドゥー教徒、そして無宗教者からなる国家だ。

なんの変哲もない個所だが、「ヒンズー教徒」をさりげなく盛り込み、インドの顔を立てたというのだ。アフガニスタン作戦を成功させるには、インドの協力が不可欠だからで、「オバマは本気だ」と佐藤氏は言う。仏教徒を無視した大統領より。
世界3大宗教の一つである仏教の存在を、賢いオバマ大統領が知らないはずはない、それを削除したと言うことは仏教徒を無視したと言うことだと。

日本人の宗教はと聞かれると、仏教と答える人が多いと思うが、果たして日本人の多くは仏教徒なのだろうか。
生まれてから大人になるまでの期間は、初宮詣、七五三など神社にお参りに行くことが多い、神社の行事は仏教ではなく神道だろう。
結婚式は三々九度の神式、お正月は神様なので、やっぱり神道だ。
仏教にかかわるのは、葬式、お墓参り、お盆など主に死後の世界でお世話になる。
宗教を決めるのはお墓かもしれない、とすると、多くの日本人は仏教徒と言うことになる。
ま、オレが目くじら立てることではない。

これらの論評とは別に、オバマ演説で、オレ自身が素晴らしい表現だと感じた部分がある。
それは、結語のまとめ方だ。
普通に言うとこうなる

危機に直面した苦難の冬の中で、後戻りせず、たじろぎもせず頑張ろう。
自由と言う偉大な贈り物を未来の世代に確実に引き継ごう。


オバマは、こんなふうにうに表現した。Let it be said by our children's childrren that ...... つまり、
子どものそのまた子ども達に言って貰おう「危機に直面した苦難の冬の中で、後戻りせず、たじろぎもせず頑張った」と
「自由と言う偉大な贈り物を未来の世代に確実に引き継いだ」と言って貰おう。

お仕着せがましくなく、決意を促す素晴らしい表現だと思う。
しかも、単に「頑張ろう」だけじゃなくて、子孫が語るということは、結果までを含んでいるのだから、一歩奥が深い。

(英語原文と日本語訳文は、朝日新聞2009年1月24日版から引用)

コメント

まさしく

2009年のアメリカの混乱を、見事に表現した大統領って感じですね。
今までのアメリカで、艦載機のパイロットや、GPライダー、F1ドライバーなどを見た事が無い私としては、オバマ大統領自体に違和感を感じます。
もちろん合衆国たる理念を、最大に掲げるアメリカの象徴を見ているのと
同時に、何かしらの、大きな思惑があるとしか感じられなくて仕方ありません・・・。

  • 2009/02/08(日) 23:09:49 |
  • URL |
  • kaineko #-
  • [ 編集]

大多数の日本人、中国人もふくめ、多神教の世界に生きているのでは無いでしょうか。
元々、宗教という物は人間ではコントロール出来ない自然現象(人の生き死にまで含め)の畏れに対して、人類が自然発生的に生み出してきた物だと思います。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教などの一神教はどちらかと言うと、宗教としてみれば少数派に当たると思います。まず神ありきで、神の下部としての、人間、という図式になるのでは。
一神教の考えにどっぷりつかったアメリカ人などには、我々多神教の人間は理解できないのではと思います。
(キリスト教の牧師に言わせれば、多神教などという物は非文明人の考え方だと公言してはばかりませんから。)

ちょっと問題が大きく、うまくまとめられませんが、あしからず。

  • 2009/02/09(月) 16:02:58 |
  • URL |
  • 三十里 #-
  • [ 編集]

如何ともしがたい

中国中央テレビ局はオバマ大統領就任演説を、工作できるように1分遅れの中継で放送したが、2箇所の通訳がカットされ、放送が一時中断されたのは周知の事実だが、新華社やすべてのニュースサイトに掲載された演説原文の翻訳からも、それら言及された段落が丸ごと削除された。
姜瑜報道官は、「それらの件について良く知らない」と答えた上で、「中国のメディアには自主的な編集権がある」と答えた。 ?????

>>>「腐敗と謀略、反対者の抑圧によって権力にしがみついている者たちは、歴史の誤った側にいることに気づくべきだ」
気づきたくない無いのが、「中国4千年の歴史」だから、如何ともしがたい。

  • 2009/02/09(月) 21:15:32 |
  • URL |
  • hexue #HdCTe9Y6
  • [ 編集]

大統領演説

> kainekoさん
う~ん、良く分かりませんが、アメリカのダメさ加減を赤裸々に語っているような、実直な印象を受けましたけどねぇ。
頭良さそう。

>三十里さん
異論はあるかもしれませんが、「私の持論として、宗教は死の恐怖を救うものである」と考えています。
死の恐怖を薄めるために、神の教えがあり、念仏があるのだと思っています。
そういう意味では、葬式とお墓参りだけの仏教もありかなと思います。

>hexueさん、大変ご無沙汰しております。
hexueさんの毒舌を久しぶりに拝見して、懐かしくまたうれしく思います。
「気づきたく無いのが、、」、、いえいえ、気づいているからこその所業でしょう。
また時々コメントをお願いします。

  • 2009/02/09(月) 21:58:54 |
  • URL |
  • でっつ #m/aUcm4U
  • [ 編集]

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