大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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偽物被害(びっくり電機が中国から撤退)

2004年4月号の「大連だより」に書いたフィクションです。
思えば、北上大の初期の作品と言えるかもしれませんから貴重品です。


1997年6月、 びっくり電機株式会社、営業企画会議;
営業部長:「我が社のトコトンジューサーは、野菜や果実の有効栄養素を98%までトコトン搾り出す高性能が認められて、今や国内では知名度ナンバーワンです。」
美栗社長:「そうだな、『TOKTON』ブランドも良く知られておる。」
営業部長:「中国では、健康意識が高まり、富裕層も増えているので、トコトンジューサーの市場はますます広がるものと思います。今こそ、中国へ進出しましょう」
美栗社長:「よし、それじゃ、製販子会社を作って、中国展開を進めよう。 なに!? 特許だ? 商標登録だ? ばぁか! 中国でそんなもんが役に立つと思っとるのか? 費用の無駄だ止めとけ。」
【社長、ホントにそれでいいんですか?】

3年後の2000年4月、 大連美栗電機製造有限公司会議室;
大連総経理:「社長、中国進出は大成功です、販売目標金額を大きく上回って、初年度3億円、2年度は10億円を達成し、本年度は40億円の見込みです。」
美栗社長:「結構、結構。その調子で進めてくれたまえ!」
大連総経理:「一つ懸念材料があります。実は最近TOKTONジューサーの偽物が出回っているのです。これが現物です。」
美栗社長:「偽物が出たのか、我が社も有名になったもんだな、ハァッハァッハァ! で、何だコリャ! ひどい粗悪品だなぁ。こんなものが売れる訳ないぞ。たとえ市場の1%位食われても高々4千万円だ。有名税だと思って呉れてやれ。」
【社長、対策を打つなら今ですよ!!】

その2年後の2002年6月、 美栗電機株式会社、営業企画会議;
美栗社長:「営業部長!今年になって、中国の売上が落ちているが、何があったんだね?」
営業部長:「実は、粗悪な偽物が出回り、『TOKTON』ブランドの信用がガタ落ちなんです。販売目標を大きく下回って、もはや5億円の達成も難しい状況です」
美栗社長:「偽物なんか、止めさせろ! うちが本物なのは明白だろ!」
大連総経理:「いえ、社長。当社では、『TOKTON』ブランドの商標登録をしていないので、摘発できないのです。」
美栗社長:「・・・・・・・!!!」
【社長、だから言ったじゃないですか?】

更に1年後、2003年10月、電話にて;
大連総経理:「社長、大変です。『TOKTONジューサー』で指を切断したという事故で我が社が訴えられました。」
美栗社長:「そんな馬鹿なことがあるか! TOKTONジューサーは、安全性には十分配慮しているはずだ。」
大連総経理:「社長、それが、調べてみたら、実は偽物だったんです。」
美栗社長:「それなら、我が社は関係ないじゃないか!」
大連総経理:「でも、パッケージにも、製品にも、『TOKTONジューサー』、製造発売元、びっくり電機って書いてあるから、言い逃れ出来ません。」
美栗社長:「偽物業者を探し出して、ひっ捕まえて来い!」
大連総経理:「広東省でやっと工場を見つけたのですが、どこかへ逃げてしまって、もうどうにもなりません。」
びっくり電機は、散々な目にあって、2004年3月、終に中国から撤退しました。

これは、もちろん作り話ですが、中国の偽物を放って置くと、こんな風に被害が広がるという典型的なパターンです。戦うための武器として、商標登録は、欠かせません。

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