大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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イギリス人の死刑執行

パキスタン系イギリス人、アクマル・シャイフは、2007年9月、タジキスタンから新疆ウイグル自治区のウルムチ空港に到着した際、スーツケースにヘロイン約4キロを所持しているのが見つかり逮捕された。シャイフは「中国で知り合った男からスーツケースを渡された。中身は知らない」と主張したが、自治区の裁判所は08年10月に死刑判決を言い渡した。同氏は控訴したが、今年10月に棄却され刑が確定した。
昨日、2009年12月29日10時半(現地時間)に刑が執行された。
イギリス側は27回にわたり「寛大な措置」を求めてきたし、COP15の場でも、ブラウン首相は温家宝首相に直訴したが、完全に“黙殺”されただけに、中国への怒りは大きい。

大連でも麻薬密輸の疑いで逮捕され、死刑が確定している日本人がいるが、執行されておらず、減刑されるのではないかとの見方もある。

中国は、年間3000人も死刑が執行される死刑大国であるが、外国人の死刑執行には慎重である。オレの記憶では、日本人の死刑が執行されたことはなかったと思う。

イギリス人への死刑執行を強行した背景には、先進国の圧力に屈せず、中国の法規を遵守する姿勢を内外に示したいとする思惑があったのだろう。特に、中国国民に対して中国政府の決定は、国際世論にも影響されず、決定事項は強行するぞという脅しをかけているように見える。今後、経済問題や独立問題などで中国国民が多少騒いだところで、弾圧の力は緩めないぞという国内事情によるところが大きいと思う。

今後の英中関係が微妙だが、平和裏に解決することを強く希望する。

コメント

死刑と三権分立

①もし彼が白い顔のアングロサクソンだったら、どうなったであろうか。
②ではもし彼が香港から英国に移住した華僑の子孫だったら。
③日本人の麻薬の運び屋は、サラ金の借金返済などで脅かされて、大連から日本へ持ち出そうとしたケースが多いが、彼の場合は4Kgもの薬を
(中国の友人に頼まれたにせよ)ウルムチ空港に持ち込んだ、売人との
容疑だそうだ。精神的な問題を根拠に減刑要請されたが、拒否した。
④北京大学の国際関係学の副院長は、西側諸国は、中国に対して、三権分立とか司法の独立が無いと批難しておきながら、自国民の犯罪では、中国政府が司法に関与するように、要求してくるのは、ダブルスタンダードだ、と述べている。
⑤中国政府は、09年の全人代で、中国は西側の三権分立制度を採らない。議会である全人代の下に、行政院と司法院の2院を置く体制を採る。
と宣言しており、これで行けば、イギリス政府は中国政府の減刑を要求するのは、筋違いで、全人代に要求せねばならないのだが、それは出来ない相談だろう。

  • 2010/01/04(月) 14:10:43 |
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  • サンディ #-
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超法規的措置

なるほどねえ、中国側の言い分は筋が通っていますね。
全人代の下に、国務院(行政)、司法、検察、軍隊がぶら下がっている構造だから、行政の長たる温家宝首相に要求してもダメってことですね。全人代に要求するか、さらにその上に位置している国家主席(胡錦濤)に頼めばよかったんだな。

三権分立の西欧諸国および日本でも、超法規的措置として、獄中の収監者を釈放した例(ダッカ事件)や入出国手続きを省略した例などがある。こういうときに最終意思決定をするのは、行政の長なので、温家宝に頼んだのは、それほど筋違いではないともいえる。

現状において、アメリカ市民だったら、ここまで強硬な処置はしなかったかもしれない。

  • 2010/01/04(月) 15:58:28 |
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  • でっつ #-
  • [ 編集]

行政の司法関与

三権分立はフランス革命で、ロベスピエールたちが、自分の気に食わない連中を次次へと、ギロチン台に送ったことの反省として、生まれた発想だと習いました。行政からしっかり独立分権さすべきだ、と。
封建中国では、各地の行政トップの一番大きな権限は、罪人を裁くことで
行政が司法そのものだったので、悪事を働いた人間は、巨額の賄賂を
行政のトップに送って、見逃してもらうか、赦免してもらった。それが、今日の各地方政府の役人たちの目を覆いたくなるほど貪欲な賄賂獲得の
ための買官につながっている伝統と思います。
なにせ、最高裁判所のNO.2が400万元の収賄で逮捕された、と新聞やテレビで大きく報じて、今後は贈収賄を厳しく取り締まるぞよ、と地方官吏に
厳重な警告を与えているのですから。誰も守らないのは分っていながら。
中国で行政が司法に超法規的措置を取らせられるのなら、何でも起こる、何でもありの国ですから大変です。
という日本も、首相と幹事長の献金問題は超法規的措置が取られそうな
雲行きですが、果たしてどうなりますやら???

  • 2010/01/05(火) 08:52:38 |
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  • サンディ #-
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