大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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中国簡体字筆順のルール

中国では、筆順をあまり気にしないのではないかとの議論があったので、調べてみたら、ほぼ日本と同じルールが存在していた。
「新華写字字典」によれば、次のように記載されている。

七つの基本ルール
1、横が先、縦は後。「十」
2、左払いが先、右は後。「人」
3、上から下へ。「三」
4、左から右へ。「仁」
5、周りが先、中は後。「問」
6、周囲を閉じるのは最後。「国」
7、中央が先、両側は後。「小」

七つの補助ルール
1、点が上部あるいは左にある場合は先に書く。「衣」「為」
2、点が右あるいは内部にある場合は後で書く。「犬」「瓦」
3、上から右へあるいは上から左に囲う場合は先に書く。「司」「暦」
4、左下から包む場合は、内部が先で外側は後。「道」
5、左下から右を囲う場合は、内部を先に書き外側は後。「凶」
6、左上から右側を囲う場合は先に書き、内部は後。「同」
7、上と左から下を囲う形は、まず上を書き、次に内部、最後に左と下を書く。「区」

ここまでは、日本と同じだが、どうも納得がいかない字がいくつかある。
まずは、「左」と「右」だ。
下の図は、[漢字筆順字典]から借用したアニメだが。
hidari3j0202.gif
migi310201.gif

日本では、このように「左」は横棒が先で払いを後から書くが、「右」と「有」は払いが先だと教わったはずだ。ある推理小説では、筆順を鑑定して右か左を推理するネタがあったが、この筆順がそれほど徹底されているとも思えない。実際オレは、「左」と「右」で筆順のルールが変わることについて、小学生のときに悩んだ結果、「右」も「左」も一貫して横棒から書いている。
(実は、不勉強で気が付いた時にはそういう癖が付いていただけのことだが)
で、中国はと言うとhidari060921.jpg

migi060921.jpg

「左」も「右」も横棒から書き始める。図を省略するが「有」も同じだ。

ここから先はオレの推測なのだが、元来漢字の元は同じなのだから、日中で違いがあるはずがない。中国では近年になって改革合理化の流れとして、上記の筆順のルールを定めたときに、例外を認めると収拾が付かなくなるからと強引に矯正したのではないだろうか?
「右」の字を払いから先に書くことは、基本ルールの1に反するから、今後は横棒から先に書くべし!

次に面白くない字は「生」だ。
「払い→横棒→土」の順だと思っていたのが、中国基準では、牛を書いてから最後に横棒で止める。
umare060921.jpg

最後の順番は違うだろうと思うのだが!!どうですかねぇ?

中国独特の簡体字で筆順が分かりにくい字がいくつかある。その一つは「長」の字だが、これについては、虎の筆順の記事で解説済だ。

「鳥」「島」の簡体字も筆順が分かりにくい。「鳥」の例を示そう。tori060921.jpg

「島」も同じなのだが、ついつい旧体字の癖で、払いの次に縦棒に進んでしまう。

読めるけどなんかちょっと違うぞ!

世界中にニュースが飛び交っていますが、紀子さまの親王ご出産おめでとうございます。
前の記事で、「虎」の字を良くみると、下部のパーツが、日本の漢字は「儿」だが中国の漢字では、左右がつながっていて「几」の形になっていることを説明した。
大連には「老虎灘」という有名な公園があって、何回も人を連れて行ったのに「虎」の秘密には気が付かないでいた。

こりゃ面白いとばかりに、辞書をめくって他にも似たような違いを探してみたら結構いろいろなパターンがあるんだなぁ。

まったく違う形の「簡体字」は除外して、日本字と同じように読めるんだけどなんかちょっと違うぞと感じる文字を40個並べてみた。
左の青い文字が日本の漢字、右の赤い文字が中国の漢字。
さぁ、間違い探しの始まりだ!左右の違いが分かるかな?

ちなみに、オレが4年間気付かずに日本字を書き続けていたのは「虎」の他に「帯」「舎」「既」「融」くらいかなぁ。
引っ掛けクイズとしては、「帯」が一番気が付かないんじゃないかな? 二番目は「既」 分かる?
nitaji0906.jpg


違いは次の通り:
最初のグループは、似ているけどなんとなく形が違う字だ。
「骨」の上部の中身は左側にくっついて「¬」こんなふうになっている。
「舎」は、縦棒が上に伸びているか下に伸びているかの違い。
「効」は、何気なく見ていると気が付かないかも知れない。
「瓜」は、爪のところがちょっと違うんだよ。「以」でも同じような違いが見られる。
強」の「ム」のところは「ロ」になっている。
「黒」の中身が、顔の中の目のような格好になっている。面白いね。
「低」「融」はご覧の通りちょっと違う。

次の6つは、点とか棒とか余計なものがくっついている字だ。
「器」「臭」は点が付くか付かないかだが、日本では「大」、中国では「犬」。
「圧」にも点が付いてる。
「徳」「苺」「恵」どれも読めるんだけど、なんかちょっと違うんだな。
日本では「草冠+母」で「苺」だけど、中国では「草冠」+「毎」なんだね。
「収」の旁は「又」ではなくて「夂」だ。
「兎」なんかも、言われないと気が付かないだろう。中国では「免」に点を付ければウサギになるわけだ。

次は、1画足りたい漢字。
「決」は「サンズイ」ではなく、「ニスイ」だったりするし。このパターンは他にも沢山ある。
「歩」は点がない。
「変」の下部は「夂」ではなくて「又」なのだ。
「残」も旁が1本足りない。他にも「銭」「浅」などがある。

次のグループは、日本字では止まるところが突き抜けている中国字。
「角」の真ん中の縦棒は「用」のように下まで突き抜ける。
「辺」の内部は「刀」ではなく「力」に変わる。
「化」の旁は「ヒ」ではなく「匕」のように突き抜ける、これは「花」などの部品としても共通の特徴だ。
「別」の下半分も「万」ではなく「力」の様に、左に突き抜ける。これをパーツとした「捌」なども同じだ。

次は、日本字ではつながっているところが中国文字では離れている。
「画」「宮」「汚」はどれも、一箇所が離れている。これは簡単だ。
「冒」の日の部分は、中国文字では微妙に離れている。「帽」も同じだ。
間違い探しとしては「既」が、一番難しかったんじゃないかな。ちょっと分かりにくいが、旁の一部が離れている。「概」も同じだ。
「写」は簡単だ、見てすぐ分かる。
「査」は、「日」と「一」に分かれている。(読者hexueさんの情報により9月8日追加)
「帯」は難しいぞ。オレは、4年間気が付かないで、ずっと日本字を書いていた。

逆に、日本字では離れているところがくっついている漢字。
「具」の「目」の下の方は「且」の様に、くっついている。
「真」「唐」「才」はご覧の通り。

ここから先は、重箱の隅を突っつくような話になってくるが、
「空」の「穴冠」の跳ね方が違う。
「切」の偏の部分の跳ね方が違う。
「没」の「几」の部分の最後が跳ねない。
「偏」の最上部の「一」が中国では「、」になっている。この方式は「戸」「編」「遍」など皆同じだ。

他にも、
「団」の中身は「寸」ではなく「才」である。
「図」は、中身が「冬」に変わっている。
「梅」「海」は「母」のように点々になっているとか、こんな字を眺めていると、日本の字が思い出せなくなってしまいそうだ。

細かいところを突っ込んだら、他にも沢山あるんだろうな。
今日の記事は、正に、役に立たない「雑学」の本領発揮だな!

「虎」の筆順

以前の記事のコメントで中国では筆順(書き順)の教育にあまり力を入れていないんじゃないか?と言う、議論があった。
会社の幹部の筆順を見ていても「あれれ!!」と思うことがしばしばある。例えば「山」の真ん中の縦棒を最後に書くとか、「健」の人偏を最後に付け足すとか。

そんな議論をした後で、ある日、オレの家庭教師が、「虎」と言う字を、考えられないような筆順で書き始めたのだ。

「虎」の筆順

オレが正しいと信じているのはこうだ。
1、まず「上」を書く
2、左側に払いの
「ノ」を付ける
3、
「七」を書いて「虍」こんな格好になる
4、最後に
「儿」を書いて
5、
「虎」の出来上がり。

ところで、よく見ると、中国語の虎は「儿」の左右がつながって「几」になっているのだが、知っていたかな?
中国の漢字と日本の漢字って、明らかに違うものは別として、同じだと思っていたら、微妙に違うものがあるから気をつけないと見落としてしまう。次回の記事ではこんな漢字をいくつか紹介する。

意味合いは異なるが、「売」の「儿」を「几」に変えた字がある。一見すると「売」にしか見えないのだが、、、、。
なんと言う字でしょう。

実は「殻」の偏だけを取り出したもので「殻」の簡体字なのだ。
「貝売」という字面を見て、貝を売る人かと思ったら、実は「貝殻」だったと言うお話。


話が脱線してしまったが、家庭教師の大学生は「虎」を次のように書いた。
torahit.jpg

左がオレの主張右が青年の主張

「上」の縦棒と「七」の縦棒がくっついているから一筆で一気に書くと言うのだ。
確かにゴシック体のフォントでは、くっついているように見えるものがある。
だけど漢字の成り立ちを考えたら、「上」「七」は別のパーツだと容易に想像できるだろうよ。
面白がってまねをして書いてみたが、なんともバランスが悪くて形がとり難い。皆さんも試してごらん。
考慮の「慮」とか、「虚」とか「虞」(おそれ)とかも同じことだ。
ん!? とすると彼女は、これらの字も、「上」「七」がくっついていると思っているのかな?

そんなやり取りの後、ある成語(慣用句)を使って「文章を作りなさい」と指示されたのだが、よく聞き取れないで「えぇ?なに?」なんて言っていたら、文字を書いてくれた。
「造句」と。
この「造」なんだけど、なんとなんと、見ていたら「シンニュウ」から書き始めたのだった。

だめだこりゃ!
ハルビンの娘だから、発音はきれいな標準語なんだけどね。

誤解のないように付記しておくが、中国人がみんなこんな風に書くわけじゃない。むしろ13億の中国人の中で彼女一人だけかも知れない。だけどあまりにもオレの常識枠を超えていたので面白がって記事にしただけのことだ。
友人に聞いたら、中国でも筆順の教育はちゃんと受けているそうだ。
それにしては、、、、、、、、、、、!

【9月12日追記】
回答編:
読者のhexueさんからのご紹介で、「新華写字字典」を購入しました。日本で1480円とのことですが、こちらでは18元(260円)でした。
中国の小学校で教える正しい筆順が載っています。
まず「虎」ですが、hu0060912.jpg

青年の主張は論外ですが、オレの主張も間違っていました。
最初の「上」は、縦棒から書くんですね。

次は、コメントで話題になっていた「長」です。
chang0060912.jpg

遼寧省営口市在住さんのご指摘通り、「ノ」から書き始めるのが正解でした。

面白中国語-2

前回の「面白中国語ー1」に続いて、今日も10個紹介しよう。

「汽車」は「自動車」
これは今更言うまでもない有名な単語だが、中国語の「汽車」(qi4che1)は、自動車を意味する。レールの上を走る日本語で言うところの「汽車」は「火車」(huo3che1)になる。「電車」は日中共に「電車」(dian4che1)だ。

3本の書物
書物、即ち「本」のことは「書」と言う。面白いのは、書物の数量詞は「本」(ben3)であり、1本、2本と数える。日本語の「3冊の本」は「3本書」となる。日本風に直すと、「3本の書物」になる訳だ。 鉛筆じゃないっつーの。じゃぁ鉛筆どう数えるかと言うと「1枝鉛筆」と言う。数量詞については、多彩な数量詞でも触れたことがある。

プレゼントに時計は禁物
中国語で時計のことを【金偏に中】ズォーン(zhong1)と言い、物事の終わり(ある場合には死をイメージ)を示す「終」と同じ発音なので、プレゼントすると忌み嫌われる。ただし【金偏に中】は、壁掛け時計や置時計だけなので、腕時計「手表」(shou3biao3)は関係ない。でも親しい間柄じゃないと腕時計なんか贈らないよね。

「花銭」ってお祝い金じゃないよ
「花銭」(hua1qian2)とか「花時間」って、なんか良いイメージだよね。
日本語で「花明り」とか「花筏」あるいは「花垣」「花霞」「花衣」など、花を使った言葉にはロマンチックなものが多い。
ところが、中国語で「花」を動詞に使うと「消費する」と言う意味になる。だから「花銭」は「お金を使う」と言う意味だし、「花時間」は時間を費やすことになる。「花心血」ではなんと「心血を注ぐ」という強烈な意味になる。
決して、古典的な使い方ではなく、日常的に使っている動詞だ。

電話は打つもの
日本語では、電話はかけるものだが、中国語では「打電話」(da3dian4hua4)と書いて、打つものだ。日本語でも「電報を打つ」と言う言葉があるので案外語源は近いのかも知れない。

オートバイはモーター車
なぜこうなったのか由来は知らないが、オートバイのことは、「モーター車」という。勿論漢字があって「摩托車」(mo2tuo1che1)と書く。「摩托」は、いわゆるモーター、電動機のこと。

車には座る、自転車には跨る
日本語では、自動車でも自転車でも何でも「乗る」と言うが、中国語では、自動車には座る「坐」(zuo4)と言い、自転車には跨る「騎」(qi2)と言う。
「坐」を使う乗り物は、自動車、バス、汽車、電車、飛行機、船など、「騎」を使う乗り物は、自転車、オートバイ、馬、らくだなど。 はて、タイでは像に乗ったのだが、さてどっちだろう?
日本の通勤電車は「座る」ものではなく「立つ」ものだが、エレベータに乗るのも「座」を使うので、電車に立って乗っても「坐」を使うのが正しいようだ。
「乗」(cheng2)と言う動詞もあるのだが、一般には「坐」か「騎」を使う。

パンツは内ズボン
ズボンは【衣編に庫】(ku4)と言う。以下「袴」の字で代用する。通常は「子」を付けて「袴子」(ku4zi)という。これに対して、下着のパンツは、「内袴」(nei4ku4)つまり「内ズボン」という訳だ。日本語では、外来語をそのままカタカナにして「パンツ」と呼んでいるが、カタカナがない中国語では、工夫しているんだ。
広辞苑によれば「パンツ:ズボン風の下ばき」とあり、中国語の意味付けそのものだ。

「野菜」と書くと、山菜になっちゃう
「野菜」は、文字通り「野」の菜なので、食用になる野生植物を意味するので、日本語で言えば「山菜」がピッタリだ。
畑で栽培する普通の「野菜」は、「蔬菜」(shu1cai4)という。

面白中国語-1

日本語と比較したときに、面白いと感じる中国語が沢山ある。今までにも時々紹介してきたが、それらも含めて、再度まとめてみた。
今回は10個紹介する。

「前後」と「左右」
日本語なら、「学校まで歩いていくと15分前後です」とか「小型車なら100万円前後で買える」というが、中国語では、「前後」の部分を「左右」(zuo3you4)に置き換えて言う。「3時左右に電話するよ」あるいは「大連にいる日本人は5000人左右だ」となる。

ナマズは「鮎」、アユは「香魚」

中国漢字で「鮎」(nian2)と書けば、ナマズのことだ。じゃぁ、アユはどう書くかと言うと「香魚」(xiang1yu2)になるのだ、香魚は日本でもアユを指す言葉として使われている。

「相撲」は「シャンプー」
単なる発音の問題だが、「相撲」は、シャンプー(xiang1pu1)と言う。日本語のシャンプーそのものだ。お相撲さんは髪が長いのでシャンプーをたくさん使うのだろう。

「ライブドア」は「ホリエモン」
ライブドアの中国名は「活力門」(huo2li4men2)だが、先入観を持って聞くと「ホリエモン」と聞こえるから面白い。

「走」は歩く、走るの意味はない

中国語で「走」(zou3)と言えば、歩くことを意味し、走るの意味はない。商店で店員が客を送るときに言う言葉で「慢走」(man4zou3)がある。直接的な意味は、「ゆっくり歩け」だが、「お気をつけて!」という感じだ。走るはパオ【足編に包】(pao3)と言う。

「九」は「ジュウ」

物の個数を数えるとき、イー、アル、サン、スーと進んでいくのだが、「九」は「ジュウ」(jiu3)と言うので、ついうっかり「十」と間違えてしまうことがある。

薬は「食べる」、お粥は「飲む」

日本では、薬は飲むと言うが、中国語では「喫薬」(chi1yao4)と書いて、「薬を食べる」と言う。一方お粥は「喝粥」(he1zhou1)と書いて「お粥を飲む」と言う

「入院」ではなく「住院」

病院の中に泊り込みで治療を受けることを日本語では「入院」というが、中国語では「住院」(zhu4yuan4)と言う。病院に入るよりも、病院に住むの方がぴったりのような気がする。

「手紙」はトイレットペーパー
これは有名な単語なので、多くの人が知っているだろう。中国語で「手紙」(shou3zhi3)と書けば、トイレットペーパーのことだ。日本で言うところの手紙はなんと言うかといえば、「信」または「書信」(shu1xin4)になる。

「結束」は終ること。
「地元住民が結束して、地域の子供たちを守らなければならない」のように、日本語の「結束」は「一致団結」の意味だが、中国語で「結束」(jie2shu4)は、終わる、終わらせる、けりをつけるの意味で普通に使われる。「団結」の意味はない。

今日の記事は、ここまでで結束了(ジエシュ-ラ)。

不会と不能

恥ずかしながら「不会」「不能」の違いが分らなかった。
中国語に堪能な方には不用な記事だし、中国に馴染みのない方には意味の無い記事で、非常に狭いターゲットを対象にした今日の記事である。
多くの皆さん、ごめんなさい。

さて、中国語で「出来ません」という意味で、二つの言葉が思い浮かぶ。
それが「不会」「不能」だ。

例えば「あなたは自転車に乗れますか?」と聞かれたときに、
「我不会騎自行車」と「我不能騎自行車」は、どちらも
「私は自転車に乗れません」と訳される。

「おんなじジャン」と答えるあなたは、ちょっとだけ中国語をかじっているが、だけど本質的に何にも分っちゃいない。

もう一つ、敵に捕らわれて、「オイ、会社のパスワードを言うんだ!」と脅されたときに
「我不会説密碼」と「我不能説密碼」
では、どうだろうか。
どちらも「言えねェ、言えねぇ、おら、言えねぇ」
訳されるが、ちょっとニュアンスが違うんだ。

この違いが分るだろうか? 大概の人は最初に習ったときに分ってしまったのかも知れない。今更こんなことを書くのは、恥書き記事かも知れないが、同じ悩みの人もきっといるに違いない、と思って今日に記事を書いた。

答えを明かせば簡単だ。

「不会」は、本質的に能力が無くて出来ないことを示す、それに対して、「不能」は、能力があるのでやろうと思えば出来るのだが、種々の制限等によって、やってはいけない、つまり結果的に出来ないことになる場合だ。

先の例について言えば、「不会騎自行車」は、練習してもすぐに倒れてしまい、「おら、自転車に乗れねぇだ」という意味だし、「不能騎自行車」は、自転車には乗れるのだが、ここは歩道だから自転車には乗れない、という感じになる。

次の例では、「不会説パスワード」は、パスワードを知らないから言えないという意味だ。このような場合「言えない」ではなく「知らない(不知道)」というのが一般的だ。これに対して「不能説パスワード」は、知っているけれども、課長の許可が無いから言えない、という意味になる。この場合は「おら、知らねぇ」とは言えない。 だけど、スパイ映画では、「おら知らねぇ」と言いながらも、拷問で責められると最後には白状するのだ。

今後、出来ないと言うときには、本質的に能力が無いのか、規制されて出来ないのかを考えて言葉を選んでくれ!
とは言っても、なかなか原則通りにいかないことも多いのだが、、、、。

多彩な数量詞

日本語を学ぶ外国人にとって、ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ、ななつ、やっつ、ここのつ、とお、と言うのは、まるで呪文のように聞こえるらしい。数字のいち、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち、きゅう、じゅうとは、何の脈絡もなしに、数字を数えるから、理解できないと。

こんな遊びを知っているかな?
nanbn051202.jpg

正解は、3本だ。
理由は、末尾に記載しておく。

と、まぁ、これは日本語の数量詞の遊びなのだが、中国語でも数量詞には、苦労する。
日本語でも、自動車は台、ねずみは匹、馬は頭、箪笥と羊羹は棹、鉛筆は本など、数量詞の種類は沢山ある。
だけど数は中国語の方が多いように感じる。
まず、干支の動物の数え方を見てみようか。

ねずみ ⇒ 只(または、個)
うし ⇒ 頭(または、条)
とら ⇒ 只(または、個)
うさぎ ⇒ 只(または、個)
りゅう ⇒ 条
へび ⇒ 条
うま ⇒ 匹
ひつじ ⇒ 只(または、頭)
さる ⇒ 只
とり ⇒ 只
いぬ ⇒ 条(または只)
ぶた ⇒ 頭(または口)

あまり法則性がない、一般に細長いものは〔条〕なのだが、なぜか犬にも使われている。
馬と牛と羊は全部違う。

動物以外でも、椅子は〔把〕で、机は〔張〕だ。
日本では想像できないような数量詞として、
山は〔座〕、
川は細長いから〔条〕または〔道〕、
雨は〔陳〕、だけど降り続く大雨は〔場〕、

花は〔朶〕または〔枝〕
絵画は〔幅〕日本語でも、一幅の名画などと言う
自転車、自動車は〔輌〕だが、
パソコン、プリンタなどは〔台〕

これも、キリがないからもう止めよう。とにかく覚えるのが大変だ。
分らないときは〔個〕で代用すれば、何とかなる。

ところで、最初の問題の正解の理由なのだが、実は手の形には関係がなく、単純な言葉遊びなんだ。
何故って?
「これはなんぼん?」
と聞いているだろう。
分らなきゃ1から10まで実際に数えてみよう。
いっぽん、にほん、さんぼん、よんほん、ごほん、ろっぽん、ななほん、はちほん、きゅうほん、じっぽん。

つまり、指を数える数量詞で「ぼん」というのは、3本しかないわけだ。
だから、正解はさんぼんとなる。
よいこのみんなは、53本とか58293本なんて屁理屈を言うのは止めようね。

日本の地名、中国の地名

中国語では、外国の地名は、発音が似た漢字を当てはめて、表現している。

例えば、
ニューヨーク ⇒ 紐約(ニィウユエ)
ラスベガス ⇒ 拉斯維加斯(ラースーウェイジャスー)
ロンドン ⇒ 倫敦(ルンドゥン)
パリ ⇒ 巴黎(バーリィ)
ボン ⇒ 波恩(ボーウン)
バルセロナ ⇒ 巴塞羅那(バーサイルォナァ)
アテネ ⇒ 雅典(ヤーディェン)
アンマン ⇒ 安曼(アンマン)

てな感じだが、中には、ニュー「新」セントまたはサン「聖」のように漢字の意味を使った例も、少しだけある。
ロングビーチ ⇒ 長灘(チャンタン)
ニューデリー ⇒ 新徳里(シンドァリ)
サンパウロ ⇒ 聖保羅(シェンバォルオ)
セントルイス ⇒ 聖路易斯(シェンルーイースー)

主要国は、「・・国」と言う。
アメリカ ⇒ 美国(美利堅合衆国)
フランス ⇒ 法国(法蘭西共和国、以前は仏国だったが、フランスに気を使って変えたようだ、仏教国でもないのに、仏は変だと。)
イギリス ⇒ 英国
ドイツ ⇒ 徳国(徳意志)
タイ ⇒ 泰国

これら以外は、国を付けずに、普通に地名のように言う
オランダ ⇒ 荷蘭(ファラン)
インド ⇒ 印度(インドゥ)
オーストラリア ⇒ 澳大利亜(アオダーリーヤー)
スペイン ⇒ 西班牙(シーバンヤァ)

前置きが長くなってしまったが、本題はこれからだ。
以上、説明したように、変な発音はあるものの、基本的には現地の発音を再現しようとしている。

それに対して、日本と朝鮮の地名は、たまたま漢字を使っているから、そのまま表記しているんだ。だから、中国人と会話をしているときに、日本の話題になるとついて行けないことがしばしばだ。

例えばこんな具合だ。
日本 ⇒ リーベン
東京 ⇒ ジンドンドンジン(読者の指摘により訂正)
大阪 ⇒ ダーバン
京都 ⇒ ジンドゥ
名古屋 ⇒ ミングーウー
福岡 ⇒ フーガン
北海道 ⇒ ベイハイダオ
仙台 ⇒ シェンタイ
金沢 ⇒ ジンズァ
広島 ⇒ グアンダオ

会話の中で、
「私は日本のチュンマァで実習しました」
と言われても、さっぱり分からない。実は群馬のことなんだが。

逆に、日本でも、中国の地名を漢字表記にして、強引に日本読みしているので、中国人との会話で地名が出てくると、訳が分からなくなる。
有名な地名は、こんな具合になる。
北京 ⇒ ベイジン(ペキンでは通じない)
南京 ⇒ ナンジン(ナンキンでは通じない)
成都 ⇒ チャンドゥ
広州 ⇒ グァンジョウ
瀋陽 ⇒ シェンヤン
重慶 ⇒ チョンチン
西安 ⇒ シーアン
四川省 ⇒ スーチュアンシェン

中国で話すときに、話がかみ合わなくなるので、日本の新聞などマスコミで中国の地名を扱うときには、現地発音に近いカタカナを併記したらどうだろうか?
例えばこんな例がある、
上海 ⇒ シャンハイ(何故かこれだけは現地発音と同じ)
天津 ⇒ ティェンジン(テンシンでも近いんだけどね)
青島 ⇒ チンダァオ(チンタオでも通じるかなぁ)

最初から漢字表記をあきらめて、カタカナになっている地名もある。例えば、ウルムチ、チチハル、カシュガル、フフホトなど、もともと漢字文化じゃないところに、無理やり中国語の漢字を当てはめた地名は、日本の漢字では対応できなかったのだろう。

高校で使う地図帳には、カタカナ併記があったと思うが、これを一般のマスコミまで広げたらどうだろうか?

因みに、大連は、ダイレンではなく、ダーリェンの方が近い。

カタカナ文字を漢字で書く

日本には、カタカナという便利な表音文字があるから、外来のものは何でもカタカナで済ませてしまう。

それに対して、中国は漢字しかないから、当たり前だけど全部漢字で書く。

人名や地名は基本的に漢字の発音割付の当て字を使う。
アメリカのブッシュ大統領は、「布什」〔ブーシー〕だし、ロシアのプーチン大統領は「普京」〔プージン〕、フランスのシラク大統領は「希拉克」〔シーラーク〕と言う具合で、それぞれの単語としての意味は無い。
一般の名詞でも、「桑拿」〔サウナ〕、「沙発」〔ソファー〕のように音だけで割り付けた単語もあるが、大部分は、意味を考えて名付けている。

日本ではカタカナで通用している単語の中で、漢字の意味が分かりやすい例をいくつか紹介しよう。なお簡体字は日本字に直してある。

テレビ ⇒ 電視 (映画は、電影)
ラジオ ⇒ 収音機(レコーダーは日本と同じ、録音機)
ビデオ ⇒ 録像機(日本だったら録画機だろう。DVDはDVDそのまま)
コンピュータ ⇒ 電脳(本来は、電子計算機だが、台湾から伝わった電脳が一般的になった)
アンテナ ⇒ 天線(昔のアンテナは屋根の上に、横線を張っただけ)

パラボラアンテナ ⇒ 鍋(俗称、読者からの情報だが、巨大な中華なべに見える)
ボールペン ⇒ 円珠筆(丸い玉のペン)
ベランダ ⇒ 陽台、涼台
ベルトコンベアー ⇒ 伝送帯、帯式運転機
スピーカー ⇒ 喇叭

ポット ⇒ 熱水瓶(そのまんまだ)
アイロン ⇒ 熨斗(電気を強調するなら、電熨斗)
スチームアイロン ⇒ 噴気電熨斗(簡単に気熨でもよい)
ネクタイ ⇒ 領帯(領には、日本語でも首、襟の意味がある)
レーザー ⇒ 激光(レーザープリンタは、激光打印機)

メス ⇒ 手術刀(刀は刃物一般を意味する)
ハンドル ⇒ 方向盤(分かりやすいね)
エンジニア ⇒ 工程師(エンジニアリングは、工程)
プラスチック ⇒ 塑料
ライター ⇒ 打火機

ロボット ⇒ 機器人(ドラえもんは、機器猫)
スーパーマーケット ⇒ 超市(直訳だね)
エレベータ ⇒ 電梯(電気梯子)
ブラジャー ⇒ 乳覆(乳カバー、子供が言いそうな表現だ)
マイクロバス ⇒ 面包(食パン、形が似ている)
プリント基板 ⇒ 線路板

挙げていけばキリがない。

一方、日本では、何でもかんでもカタカナにしないで、もっと母国語に愛着を持っても良いのではないか?

最近のカタカナ言葉には、無理にカタカナにしようとしているところがある。
アセスメント :新種のセメントか?
インフォームドコンセント :どんなコンセント?
コンセンサス :コンセントに挿すこと?
デリバリー :バーバリーの対抗ブランド?
オンデマンド :さっぱり分からん

ハザードマップ :マップは地図のことだよな。
モラトリアム人間 :もともとは経済学の用語で、「支払猶予期間」のことを指すのだが、日本人の何%の人が知っているだろうか?
インサイダー :サイダーは真夏の暑い日に飲みたいな。
バリアフリー :バリは自由、なんのこっちゃ!
コラボレーション :こら!ボレーしろ!(テニスのコーチ)
オンブズマン :おんぶする人?

中国では、カタカナが使えないが、漢字の組み合わせで、新語をつくり、それに従来存在しない意味を与えることが多い。
たとえば、2年前に大流行した、SARSだが、中国語では「非典」と言う。これだけじゃ何のことか分からないが、「非典型肺炎」の略称なんだ。鳥インフルエンザは、「禽流感」。

変化の激しい時代だから、ドンドン新しい言葉を作り出さないと対応できないのは分かるが、新語を全てカタカナにしないで、漢字の新語を作ったらどうかと思う。
新語ってなじみが無くても、使っているうちに慣れてくるものだ。

例えば、バリアフリーを【除障】としてみよう。
「これからの高齢化社会においては、除障型の家が増え、道路や駅の設計においても、除障を考慮しなければならない」

ほら、抵抗無いでしょう。バリアフリーを全く知らない人でも、何となく意味がつかめる。
と言うわけで、上のカタカナ言葉に、オレが漢字新語を創作したのが【 】内の漢字だ。

アセスメント :【予評】予め評価すること
インフォームドコンセント :【告同意】告げてから同意を得ること。
コンセンサス :【総同意】総合的に同意を得る
デリバリー :【達配】単なる配達ではなく、達するように配る。
オンデマンド :【求供】求めに応じて供給する。例文;地上デジタルテレビは、究極の求供システムである。
ハザードマップ :【緊急危図】緊急危険地図。
モラトリアム人間 :【停長人間】成長が停止した人間。
インサイダー :【内幕通】内幕に通じた者。
バリアフリー :【除障】除去障害。
コラボレーション :【協作】協力して作り上げる。
オンブズマン :【行監員】行政監察委員

「東西」がなぜ「物品」なのか?

ますます中国語雑学への道をつっぱしているようだが、もうしばらく中国語の話題に付き合って頂きたい。
中国語には、考えてみると面白い言葉が色々ある。

東西〔ドンシ〕は、「物品」を意味する中国語で、ごく普通に使われている単語だ。
例えばショッピングは、買東西(物品を買う)と言う具合に、使う。

「東西」が「物品」を表すようになった由来は、2つの説ある。

1、商人が物品を買い付ける行動パターンを表した言葉で
「東辺找找、西辺找找」
〔ドンビェンジャオジャオ、シービェンジャオジャオ〕
(東の方を探して、西の方を探して)
というのがある。古くは、東で塩を仕入れて西で売り、西で別の品物を仕入れて、東で売って。ここから、「東西」が物品を表すようになったと言う説。

2、中国の方位学とでも言うのか「五行学説」と言うものがあり、これによると、
東の方位を代表するのは木、
 南は火、
 西は金、
 北は水 だそうだ。
関係ないけど中央は土。
昔の人は、竹かごで物品を運んでいた。そのときに、「東の木」と「西の金」は竹かごに入れられるけれども、「北の水」と「南の火」は、竹かごに入れることが出来ない。そこから、竹かごに入れることが出来る物品を指して、「東西」になったと言う説がある。

どちらの説が正しいのかは、分からない。

余談だが、商店の門は、物品の流通が良くなるように、東か西に向かっているのが良く、北や南を向いているのは縁起が良くない。
この話は、中国大連子育てノートに出ていた質問に答えるために調べたことだが、せっかく調べた内容なので、ここで利用することにした。


250〔アルバィウゥ〕は、単に250と言う数字なのだが、間抜け、愚か者を指す口語なのだ。その由来は、多くの中国人に聞いても分からない。

ある人はこんな説明をしてくれた。
1000を基準にしたときに、半分は500で更にその半分は250だ。ある問題(トラブル)が発生したときに、普通の人はは四つくらいの解決策を考え出して、その中からベストの方法を実行するものだ。だが、愚か者は、一つ思いついたらすぐ実行して、大方は失敗する。そこで、通常の人の四分の一しか思考能力が無いヤツのことを250〔アルバィウゥ〕と言うようになったのではないかと。
でも、ちょっと説得力に欠けるなぁ。


日本語では、「彼は40歳前後だ」とか「8時前後に着く」のように、「前後」を良く使うが、中国語では「前後」の部分を「左右」に置き換える。「彼は40歳左右だ」「8時左右に着く」といった具合だ。
前後・左右と来れば、上下もありそうだが、どうして日本語では「前後」で、中国語では「左右」になったのか?
オレの知識と調査網(大げさな!)では、何も分らなかった。


もう一つ、日本語では、お腹を壊したりすると
「あんた、変なものでも食べたんじゃないの?」
だが中国語では、
「あんた、間違った薬でも飲んだんじゃないの?」
となる。


こんな日中の比較も面白い。
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