大連雑学事典

2008年3月までは、大連在住の総経理が現地レポート、その後は日本からの回顧録や中国語トピックス。 過去の記事は右下太字の「大連雑学事典ハンドブック」を参照してください。

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フルーツ天国「大連」

なぜか分からないが、大連では1年中スイカを見かける。
また、1年中、パイナップルを売っている。
しかも、安い。

大連は、一般論で言えば、北国だといえるだろう。
パイナップルなんか採れるはずがないのに、1個5元で買える。

「フルーツの女王」といわれる果物ってなんだか分かる?

「フルーツの女王」をネットで検索してみると、一番多いのは「マンゴスチン」「マンゴー」だった。その外にパッションフルーツだったり、洋ナシ(ラ・フランス)だったり、イチゴだったり、色々なものに「フルーツの女王」の名を冠している。
ところで、
「フルーツの女王」「マンゴスチン」なら「フルーツの王様」は何かと思って調べてみたら、なんとあの臭っさい「ドリアン」ということになっているようだ。

「フルーツの女王」と称される「マンゴスチン」「マンゴー」は、熱帯のフルーツで、日本なら千疋屋みたいなフルーツ専門店でしか扱っていないが、大連では八百屋の店先で普通に売っている。
1キロで300円くらいだ。安いでしょう!

070523manman.jpg
写真は、つい最近買って来た「マンゴスチン」「マンゴー」だが、これ全部で300円くらいだった。
マンゴスチンの甘すっぱい深みのある味は、確かにフルーツの女王にふさわしいかもしれない。いや、「マンゴー」も甘くて美味しかったなぁ。

dragonf.jpg

こちらは、中国語で「火龍果」英語で「ドラゴンフルーツ」と呼ばれる果実だが、1個5元(80円)だった。
日本で買えば500円くらいかな?


南方から運んでくるのだろうが、どうしてこんなに安いのだろうか?
大連はフルーツ天国だ。

パイナップル螺旋剥き

丁度2年前になるが、パイナップルバーという記事を紹介した。
夏といわず冬といわず大連では、パイナップルを剥いて8つに割り、割り箸みたいな棒に刺した物を路上で売っており、それをアイスキャンデーのように歩きながら食べるのだ。その風景は2年前と全く変わっていない。

今回、パイナップルを螺旋状に剥く道具と作業を見せてもらったので、紹介する。

070401pot.jpg
まず、完成品は、こんな風になる。
袋の上の方に、4.40と書いてあるが、4.4元の意味だ。ここではこのまま売っているが、これを、縦に8つに切って割り箸に刺すと1本1元で売れる。8元になるから当然利益も増えるわけだ。


まず、パイナップルの皮を剥く。070401muki.jpg
左手でパイナップルを回しながら、表面を削るようにサッサカ・サッサカと手早く手を動かす。

使っている道具はこれだ。
070401ple.jpg
家庭用の皮剥き器(ピーラー)を大きく頑丈にしたようなものである。刃が覆われているので、危険性は少ない。

皮を剥き終えたら、芽を削り取る。
螺旋状に削っていくと、見栄えも良いし効率的だ。
070401rasen.jpg


ここで使う道具は、V字型彫刻刀の大きなヤツだと思えばよい。
070401ckt.jpg


こうして出来たパイナップルバーを開発区っ子は歩きながら食べる。街頭には信じられないほどたくさんのパイナップル屋が商売をしているのだが、それほど売れているのだろうか。
中心部では、2メートル毎に6人が店を広げているところもあった。
香りも良く、甘みもあって美味しいのだが、歩きながら食うのに馴染めない。

「ちんぴ」って知ってる?

「ちんぴ」って「陳皮」って書くんだけど、知ってる?

以前漢方薬酒に凝っていたことがあった。
そのときに色々な漢方薬の名前を覚えたので、オレは「陳皮」を知っている。要するにミカンの皮を干したものなんだけど、日本では七味唐辛子に入っている。

その陳皮なんだけど、まさかお菓子として出されるとは思っても見なかった。
061221chenpi.jpg

左半分は包装袋で右側が製品だ。
中国南方航空の国内線に乗ったときの機内食に入っていたのがこの「陳皮」だった。ミカンの皮を干したものを砂糖で煮詰めたお菓子だ。ほろ苦い味で不味くはないけど、あまりたくさん食べたいとは思わなかった。ミカンの皮だからミカンの皮の味がする。

おまけ:
漢方薬の面白い名前を一つ。「南蛮毛」ってなぁんだ?

トウモロコシの実の先に毛が着いているけど、この毛が黒くなるまで熟成させて乾燥したものが「南蛮毛」だ。南蛮人の毛はこんなのだろうか?
南蛮毛は、アレルギー反応おける「免疫グロブリンE」の生成を抑制する作用があるので、花粉症に効くという話がある。
だけど、南蛮毛を直接食べたり、お茶のように煮出し汁を飲んでも効果がない。適正な範囲の分子量物質を抽出しなければならないので一般家庭ではちょっと無理だろう。

「柚子」とは言うけれど

薬味としての「柚子」が好きだ。
イカの塩辛に刻んだ柚子を混ぜると風味が良くなる。
うどんに一切れ入れるもの良い。

日本の「柚子」を探したが、どうもオレの調査範囲では探し出すことが出来なかった。

中国にも「柚子」はある。 だけど、、、、、。
中国で「柚子」(you4zi)と書くと、こういう果物を指すんだ。061223yuzi.jpg

缶ビールを並べておいたので、大きさを想像して欲しい。

とにかくでかい
大型の柑橘類(かんきつるい)といえば、夏みかんやグレープフルーツ辺りまでしか思いつかない。日本でも南の方にはザボンの仲間でブンタンとかボンタンとかバンペイユとか大きな柑橘類があるらしいが、オレは見たことがない。
オレが直接見たかんきつ類ではこいつが一番でかい。
切ってみるとこんな感じ。061223yzkai.jpg
あまり水分は多くなく、ちょっとパサパサして、八朔のような感じ。
酸味はそれほど強くなく、適当に甘く、さっぱりしている。
皮を剥きやすいので、まとめて剥いておくと、お菓子の様にサクサク食べられる。

日本料理について

3回に渡って、中国の代表的な香辛料を紹介してきたが、これを書きながら、日本料理に使う香辛料って少ないなと感じた。それをきっかけに日本料理と中国料理について思うところがあった。

日中の料理について考えてみたら次の3点の違いに気が付いた。
どちらが良いとか悪いとか言うつもりはないが、日本人だから日本流を好むのは仕方が無いだろう。

1、香辛料
2、料理の正面
3、ガラが残る

1、香辛料
極論だけど、日本料理は素材の味、中国料理は香辛料の味!!
素材の味の代表が「刺身」だろう。
加熱も味付けもしていない生の魚を、ワサビと醤油だけで食べる。
こんなんでどこが料理やねん!

と思う人がいるかも知れない。
でも、素人がうまい刺身を作れるかと言われれば、答えはNO!だ。魚を見て美味いところを選び、骨や血筋を取って、食べやすい大きさに切り、綺麗な形に盛り付ける。包丁捌きで食感が変わるとも聞くし、もっと言えば、素材にこだわる本当の調理人は魚選び(目利き)こそ一番大事だと言うから、素人の出番はない。

加熱も味付けもしない刺身は極端な例としても、焼き魚だって調味料は塩だけで、大根おろしと醤油で食べる。野菜の浅漬けだって味を加えるのは最小限だ。まさに素材の味と言って良いだろう。

これに対して、中国料理では香辛料を使いまくるので、素材の味がどっかに飛んでいってしまう。羊肉のように癖の強い素材には、香辛料が良く合う、と言うより必需品と言うべきだろう。
中国では
「空を飛ぶものはヘリコプター以外なんでも食べる、四脚のものは椅子と机以外なんでも食べる」
と言われるほど、食材の幅が広い。中には、そのままでは臭味(くさみ)が強すぎて食べ難いものもあるのだろう、そういうものを食うために香辛料が発達したのではないだろうか?と勝手に想像している。
空を飛ぶものって、鳩は鳥だからまだ分かるが、蝙蝠や虫まで食ってしまうのだから凄い。四脚と言えば、ウサギは日本でも食べるから良いとして、驚くのは、犬と亀、どちらもスーパーの食材売り場で売っている。

日本では、江戸時代までは、ウサギ、イノシシなど極一部の例外を除けば、一般には動物の肉は食わなかったので、臭味(くさみ)の強い肉の処理など必要なかったのだろう。
日本料理で使う香辛料と言えば、ワサビ、(七味)唐辛子、生姜くらいで、鰻には山椒、他に香り付けに、ゆず、三つ葉、セリ。明治以降になってから胡椒も多用されるようになったが、中国の香辛料の多彩さと比較してなんと少ないことか。

でも、これが、素材の味を大切にする日本料理を作り出したのだろう。

2、料理の正面
大連の日本料理店で、まだ慣れていない女性店員が、料理の向きを間違えて置いたので注意をしたのだが、彼女にとっては、何を言われているのか理解できなかったようだ。
日本料理には、向きを考慮した盛り付けが結構多い。刺身だったらツマのある方が後ろで、刺身が並んでいる方が正面だ。天婦羅だって一流どころなら前の方から食べるように盛り付けるものだ。小鉢や椀でも、食器の模様も含めて、正面を意識している場合がある。

中国の料理は一般的に大皿にドカっと盛り付けて、ぐるぐる回して各人が勝手に銘々皿に取るのだから、正面も後ろもない。だから、上の女性店員にとっては何を言われているのか分からなかったのだろう。

そもそも、中国料理で個別の客への盛り付けって無いんじゃないだろうか?
焼き海老なんかを頼んでも大皿に持って来て、一人一人に取り分けてくれるし、スープだって同じだ。

3、中国料理はガラが残る
日本料理って、ガラが残る食べ物が少ないと思う。
刺身に骨が残っていたりしたら、食感を損ねてだいなしだ。
魚の骨だって、秋刀魚とか鯵とか一部のお約束の魚を除けば、三枚に下ろすなどして骨が残らないように処理してくれる。
カニはしょうがないけれどそれでも食べやすいように切れ目を入れてくれたりするよね。あと貝殻もしょうがないか。

中国料理では食べられないものが一緒に入っていることが結構多い。
調味料や香辛料が一緒に盛り付けられている。八角は食べられないが煮込み料理には入っているし、辛い唐辛子もそのままの形で料理に入っている。間違えてを口に入れてヒイヒイ言いってたら、
「あれは食べちゃいけないよ」

と笑われた。
食べちゃいけないものを盛り付けるな!
日本料理なら、出汁取りに煮干を使ったら取り除くだろうし、鰹節の粉だって除去する程だ。

調味料に限らず、中国料理ではガラが出るものが多いと思う。
どこまでしゃぶったら良いのか分からない骨付き肉とか、小骨が気になってゆっくり食べられない川魚、海の魚だって三枚に下ろすようなことはせずに青龍刀でぶつ切りみたいなものが多い。農村の鶏鍋なんか食った日にゃ下手をすると口の中を傷付けないように気をつけなくちゃならない。何しろ鶏冠がついた頭から頸、爪の先まで骨ごとぶった切りになって煮込まれているんだから。
またこれを中国人は、口からペッペと吐き出すんだ。日本人なら一旦手のひらで受けるとか、箸でつまんで口から出すとかするんだが、テーブルの上に直接ペッペとやるのには馴染めない。吐き出されたガラは当然テーブルの上に残されたままだ。

日本人が音を立てて蕎麦をすすることに欧米人は馴染めないというが、そういう感覚なのかも知れない。

食文化って、音楽や絵画、書道などの芸術文化と違って、数ある文化の中でも一番生活に密着しているので、簡単には変えられないだろうし、そこで生活しているなら変える必要など無いし、むしろ伝統として残すべきなのかも知れない。

歴史にに基づいて連綿と継承された文化だから非難するつもりは無い。服務員も慣れているのでさっさと掃除をすれば済むことだ。だけど、もし自分の家ではやらず、外のレストランだけでペッペとするなら考え直して欲しいと思う。
また、オレに同じようにやれと言われても出来ないし、根本的に馴染めないものは仕方が無い。
オレの拙い中国香辛料考察に対して、遼寧省営口市在住さんがデータに基づく解説と訂正をしてくれました。興味深い内容なので是非ご一読ください。
だんだん、他人の褌で相撲を取るようになってきたなぁ、オレ。


読者のコメントから抜粋
遼寧省営口市在住さん
「香辛料」にはちょっと異議あり

でっつさん、なかなか興味深い文化比較をしてくれていますね。
「言われてみれば確かにそうだなぁ」という点も多いですが、少々「異論」もありますので、書いて見ました。

特に「香辛料」のことですが、現代の中国料理の中ではかなり色んなものを使いますが、それはそれほど昔からの事ではなく、この前のエントリーに出てきた「孜然」(クミン)なんていうのは、漢民族の中に広く知られるようになったのは、せいぜいこの20~30年の話でしかありません。まして、今でも江南の蘇州とか杭州あたりの伝統料理や、広東料理、四川料理などのコアな中国料理では全くと言って良いほど使いません。

清朝の時代に袁枚(えんばい、 1715~1797)という人の書いた『随園食単』という有名な本があります。この人は当時の役人でしたが、非常な文化人で、美食家でもありました。この本は現在でも中国のグルメ書の古典として、伝統的な中国料理を知るための「必読の書」となっており、日本でもかなり昔から岩波文庫で日本語訳が出版されています。

この本の冒頭で「予備知識」として挙げている最初が、「天性を知ること」で、先ず素材の大切さを強調してこう書いています。「人の性質が下愚ならば孔氏や孟子がこれを教育しても無益であり、物の品質が不良ならば料理の名人易牙がこれを割烹しても無味である。」
「大抵一席の佳肴は料理人の功が六分で、買出人の功が四分である。」
ですから、中国料理が素材を重視しないというのは全くの間違いです。

次に「調味料を知ること」として、代表的な調味料を挙げていますが、ここに出てくるのは、「醤」(味噌)、油、「酒娘」(諸味酒)、「醋」(米酢)、葱、山椒、生姜、肉桂(シナモン)、砂糖、塩ぐらいのもので、香辛料としては山椒と肉桂ぐらいのものです。
この本の後の方には、素材毎に調理法を含めて料理の解説がたくさん書かれているのですが、その中でも大部分は上記の調味料と香辛料しか出てきません。その他にはせいぜい胡椒と唐辛子ぐらいのものでしょう。

著者の袁枚先生は浙江省の杭州の人で、言わば江南地方の伝統料理を食べて育った人ですが、役人でしたから各地に出張する機会も多く、辺境の非漢民族地域の料理は別にしても、およそ当時の中国各地の料理を食べ歩いた経験からこの本を書きました。ですから、この本で今から200年余り前の中国料理を俯瞰できるわけですが、その中に出て来るいわゆる「香辛料」の類いというのは、意外にも上記のように少ない物しかないのです。
詰まる所、料理の味と言うのはやはり素材で出すべきものであって、調味料や、ましてや香辛料というのは、あくまで補助的なものでしかなく、それで無理やり香りや味を出すのは邪道だということです。
だから、最も正統的な中国料理はその「菜系」(地方の区別)に関わらず、特に香りの強すぎる香辛料は使わないのが王道だと言って良いでしょう。

花椒

中国には、「麻」「辣」の2種類の辛さがあるといわれている。
「辣」は、喉がひりひりする唐辛子の辛さだ。
一方、「麻」は、唇と舌がびりびり痺れる山椒の辛さだ。

と言うことで、中国料理の香辛料で忘れちゃいけないのが「山椒の実」だ。
「山椒は小粒でもぴりりと辛い」
の山椒だが、中国の山椒は日本の山椒とは同属だが、より香りが強く、痺れるような辛みがある。中国語では「花椒」と呼ばれる。独特の痺れる辛さは中国料理、特に四川料理には欠かせないもので麻婆豆腐の味は花椒で決まるともいわれている。重慶火鍋の記事で紹介した火鍋の辛さは「麻」の痺れる辛さで「花椒」が多量に使われているのだろう。

写真のような小さな木の実だ。(中央の棒は爪楊枝)
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中国料理なら、煮物、炒め物、スープから焼き物にいたるまで花椒が使われる。
香辛料だから普通は食べない。小さな粒々だけど料理の中に入っているので、食べるときに邪魔に感じることもしばしばだ。
そこで、食べかすを気にしなくても良いように、花椒の粉末が販売されている。
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ご覧の通り「純花椒粉 純度100%」とある。

こいつは振りかけるだけなので、簡単だけど、あんまり「麻」の痺れる辛さを感じなかったなぁ。

八角

八角または大料もしくは大茴、和名をトウシキミと呼ばれる香辛料がある。英語名はスターアニス。
独特の薄荷のような香りと僅かに辛く結構甘味が強く、中華料理の根本となる味の一つだ。これこそ中国の味だと思うのだが、香菜と並んでこれが苦手な日本人が結構多いのに驚いた。
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八角の名の通り、角が8本生えたような格好をしているが、香辛料として売られている八角には、完全な形よりもむしろ壊れたものの方が多い。壊れているからと言って、三角だの五角だのとは言わず、八角は八角だ。もちろん味も変わらない。

「五香粉」と言う調味料があるが、この中には八角の粉が含まれている。五香粉と言っても、五種類に限定したものではなく数種類のスパイスの粉と言う意味だ。一般的には、八角の他に桂皮、花椒などが入っている。
「五香粉」は一般名称として使われるが、「十三香」と言う製品を見つけた。成分は、大茴(つまり八角)、小茴(フェンネル)、丁香(クローブ)、草果(ショウガ科の種)、山楂、花椒(中国山椒)、胡椒、桂皮(シナモン)、良姜(ショウガ科リョウキョウの根茎)、白芷(セリ科の多年草ヨロイグサの根)、肉寇(ターメリック?)、砂仁(ショウガ科の多年草の実)など二十数種の香料を混ぜたと書いてある。これだけ混ざっていると、塩気の無いカレー粉を舐めているような味になる。こいつに塩味を付けたらカレーの味になるのではないだろうか?
時々中華料理で、カレー味に感じることがあるのだが、こいつのせいかも知れない。

八角は色々な料理に使われるが、特に煮魚には必ずと言っていいほど入っている。川魚の臭みを取るためらしい。お湯の中にひと欠け入れただけで、強烈な香りを発する香辛料だ。枝豆を茹でるのにも一緒に入れたりするし、チャーハンなどの炒め物や各種の煮物にも欠かせない。
料理の中に入ったまま盛り付けされるが、食べられるものではない。

モクレン科で高さ10メートルにも達する大きな木で、100年以上収穫できるそうだ。

最近では、八角に含まれるシキミ酸が、スイスのロシュが開発したインフルエンザの特効薬「タミフル」の原料とされ、八角が品不足で値上がりしているとのニュースがあったが、オレにはあまり感じられない。普通にどこでも売っている。
タミフルがインフルエンザに効くからといって、八角をかじったり、お湯で煎じて飲んでも全く効果が期待できないそうだ。

孜然

「孜然」って書いて「ズーラン」って読むんだけどなんだか分かるかな?
比較のために爪楊枝を一緒に撮影したので、大きさの見当が付くだろう。爪楊枝の先っちょくらいの小さな粒だ。
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シシカバブーとは羊肉の串焼きだが、この料理に欠かせない香辛料が「孜然」なのだ。串焼きの上からパラパラパラっと惜しげもなく振り掛けると、炭火の上に落ちた粒粒が焼かれて独特の香りが広がる。

また独特な味があり、羊の焼肉にはメッチャ合うんだ。
香りと味を文章で表現するのは到底無理な話だが、これがなかったら、羊肉の旨味が半減すると言っても良い。
これほど美味しいと思う「孜然」だが、何でもかんでも振掛ければ良いもんじゃない。
典型的なのがイカの姿焼きだ。中国人はイカが好きなようで、道端でイカを焼いている姿は頻繁に見かける光景だ。イカ焼きと言えば、日本人にとっては醤油生姜のさっぱりとした味わいを期待するのだが、「孜然」と唐辛子をたっぷりと振りかけられると、期待した味とは異なってがっかりする。羊肉のように癖が強い肉なら強い香辛料との相性が良いのだが、イカとかサヨリのように癖の無い素材の場合は、その味わいが消されて香辛料そのものを食っているような感じになる。

大連の道端で羊の串焼きを焼いているのは、ウイグル族の人たちが多く、顔を見るとイスラム人だし、巻き舌で
「ウルルルルルル、、らっしゃい、らっしゃい」
という様子はイスラム文化の香りを漂わせているし、「孜然」の香りはイスラム文化の香りだと感じるほどだ。

「孜然」は新疆ウイグル自治区の産物なので「新疆孜然」とも呼ばれ、彼の地の料理には何でもかんでも「孜然」が使われているらしい。
残念ながらどんな木の実(草の実?)なのか分からない。知っている人がいたら教えてください。

中国では色々な独特の香辛料が使われているが、「孜然」を嫌いな人は比較的少ないのではないだろうか。でも、オレの家庭教師の学生(ハルビン出身)は嫌いだと言っていたが。

市場の専門店で量り売りで買うのが普通なのだが、袋入りの製品もスーパーで売っているおり、一袋3元とか5元なのでお土産にいかが?

本題から離れるが「孜」の字は日本語で「シ」と読み「勤める」と言う意味なのだが、一文字単独で使われることは無く「孜孜」と続けて使われる。広辞苑には「孜孜として働く」と言う例文が載っており、「せっせと働く」という意味で、これは中国語でも同じだ。

読者のコメントから抜粋
遼寧省営口市在住さん
「フェンネル」ではなく「クミン」

中国で言う「孜然」は、「フェンネル」ではなく「クミン」です。
同じセリ科の植物で、実の形も似ていますが、香りが違います。
フェンネルはイタリア料理などで主に魚料理に使われますが、クミンは肉料理に使われます。

このクミンですが、「実は日本でもかなり食べられている」と言うと意外に感じるかも知れませんが、これはカレー粉の主原料の一つなんですね。
カレーの「匂い」の正体は主にこれで、「色」の正体はターメリックです。

中国でも元は漢民族の料理(日本で言う中華料理)の調味料としては使われていなかったものですが、特に羊肉、牛肉との相性が良いので、最近では使うことも多くなっているようです。
本場は新疆とか寧夏などのイスラム教徒の多い少数民族地域で、漢民族の料理の代表的な「四大菜系」と言われる伝統料理の中では、ほとんどと言って良いほど使うことはありません。
ただ、大連など遼寧省の都市にも回族がいて、街中には看板に「清真」とか「回民」とかいう字の入った料理屋がありますから、そういう店ではこの「孜然」をたっぷり使った料理が食べられます。
「孜然牛肉」なんていうのがお薦めでしょうか。香菜もたっぷり入っていてスパイシーです。

五香卵(茶蛋)

市場の外側、路上の鍋に放り込まれた卵。

大連で見かける卵はみんなこんな薄茶色をしている。日本のような白い卵を見たことがないのだが、鶏の種類が違うのだろうか?えさが違うのだろうか?

読者のコメントから抜粋
青云さん
殻の色

茶の卵を産む代表的品種は、ハーバードコメット。白い卵の方は、白色レグホンが代表だそうです。日本人がニワトリといわれて、頭に浮かぶ品種が白色レグホンです。
最近、チリ原産のアローカナという品種のニワトリが、スカイブルーの卵を産むことが発見されたそうです。
あまり、食べたくない色ですね。


さて、ここでは、ゆで卵を作っているんだけど、なにやら香辛料が配合されて、味が付いている。
wuxiang0607.jpg

「これは何だ?」
と聞くと、おっさんはめんどくさそうに
「鶏蛋」
つまり鶏の卵と答えた。
そんなことは分かっている、特別の名前がないのかという意味だったのだが、答えはない。
別の場所では「五香卵」と表示しているところがあった。
だから「五香卵」が正式な名前だと思っているが、どうなのか?
読書の皆さんのコメントから推察すると、このゆで卵は「茶蛋」あるいは「五香茶蛋」と言うようだ。
何が配合されているのか分からないが、食い始めると癖になり4個5個はあっという間に食べられる。
値段は、2個で1元だから、1個8円也。

街角で見つけたら、是非食べてみな、うまいから。
コンビニのレジの近くにおいている店もある。
読者のコメントから抜粋
遼寧省営口市在住さん
「五香」とは

中華料理の、特に肉や魚料理の生臭味を消すスパイスミックスとして「五香粉」なるものがあります。日本でもスーパーのスパイスや中華料理材料のコーナーにはたいてい置いてありますので、知っている人も多いでしょう。
この「五香粉」の中身はメーカーによっても多少の調合の違いはありますが、
(1) 桂皮(シナモン)
(2) 丁香あるいは丁子(クローブ)
(3) 花椒(サンショウ)
(4) 小茴(フェンネル、ウイキョウ)
(5) 大茴(八角)
(6) 陳皮
などを粉末に挽いて調合したもので、「五香」の「五」というのは「数種類の」という意味であって、必ずしも五種類に限られているわけではありません。
中国で食べる肉の煮込み料理などで、独特のスパイスの香りがするものがありますが、それがこの「五香粉」の香りです。

「五香蛋」というのは、これに更に醤油などを加えた汁で煮込んだ卵ですね。
卵自体には別に生臭さは無いと思いますが、水だけで煮たゆで卵の硫黄臭さというのか、オナラのような匂いをこれで取るのかも知れません。

この「五香」の香り付けは中国ではかなりポピュラーで、「牛肉干」(中国式ビーフジャーキー)とか、「瓜子」なんかでも、「五香」とか「五香味」とかパッケージに書いてあるものがあります。

と、ここまで書いたところで、家に前に買った「五香茶蛋調料」なるものがあることを思い出しました。
早速持ってきて、袋の裏に印刷されている「配料」(原材料)をそのまま書くと、
「茶葉、花椒、八角、丁香、茴香、白芷、肉蔲、草蔲、乾姜、香葉、枸杞、大棗」
えっ、何と12種類も入っているじゃねーの。中には何て読むんだか判らないような漢方薬材みたいなものまで入ってるよ。その他に煮る時には適量の醤油、食塩、味精(味の素)を加えるってんだから、これはなかなか大したもんですよ。
たかが「ゆで卵」じゃないんだよ、これは(笑)。

今回の記事は、調査が中途半端だったようで、読書の皆様からのコメントで3ヶ所も追記し、結果的に元々の本文よりもコメント引用の方が長くなってしまった。
皆様ありがとうございます。

看得見

「看得見」(カンダジェン)とは、中国語で「見える」と言う意味だ。
教室で
「後ろの方の人、見えますか?」
「看得見」(見えます)
と言う具合だ。
因みに「見えません」は「看不見」(カンブジェン)となる。


今日のテーマ「看得見」は、実はある清涼飲料水の名前なのだ。

何が見えるのかと言うと、別に妄想や幻覚が見えるわけではないので、安心してくれ。
写真のように、果実が沈まずに、浮遊しているのが見えるのだ。kandejian060218.jpg

俺が知っている範囲で、キウイ、ココナツ、オレンジの3種類がある。
orange060307.jpg

それぞれ、果実が沈殿することなく、また浮上することもなく漂っているのが不思議だ。
元エンジニアとしては、なぜこうなるのかを考えてみたのだが、結局分からなかった。ペットボトルに何か仕掛けがあるのかとも思ったのだが、グラスに注ぎ分けても、同じように浮遊している。
そもそも、物体が浮遊するには、媒体となる液体(この場合はジュースだが)と同じ比重であれば、浮上したり沈殿したりしないのだが、この液体は、なんか挙動が違うんだな。

なんかゲル状でお互いに反発しあっているような?

よく分からないけど、見て楽しいし、飲んでもおいしいいので、まぁ、いいか!

  
 
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